白タンポポ 元気に咲いて/板柳で町内外10人余参加 種まきワークショップ
青森県板柳町の町多目的ホール「あぷる」で4日、江戸時代の紀行家・菅江真澄が町内に持ち込んだとされるシロバナタンポポの「種まきワークショップ」が行われた。町内外から参加した10人余りが、タンポポの種をポットの土の上に載せ、白い花が咲くことを願った。 ワークショップは、同町出身で弘前市在住のグラフィックデザイナー北畠清美さん(30)が主宰する「シロバナの再考」が開催した。 種は5月に「あぷる」の花壇に植えたシロバナタンポポから採ったもので、大きさは5ミリほど。参加者は、北畠さんの活動に協力している弘前大学教育学部の勝川健三教授から「タンポポはお日さまが当たった方が発芽しやすいので、(土をかぶせず)置くだけでいい」との説明を受けると、直径約3センチ、高さ約3センチのポットのくぼみに慎重に種を入れていった。 今後は弘大の施設で管理し、発芽させた後、植える計画だという。弘前市から参加した赤平慶子さん(60)は「結構大変。貴重なタンポポなので、増やすお手伝いをできたらと思って来た。咲くのが楽しみ」と話し、板柳町立板柳南小学校4年の赤石恩さん(10)は「楽しかった」と笑顔を見せた。 「真澄の白いタンポポ」は、約200年前に菅江真澄が薬草として持ち込んだとされ、今も同町館野越の古舘城址(じょうし)内に生えている。北畠さんは「子どもたちが集まってくれるようであれば、また一緒に植えたいと思う。白いタンポポを通じて板柳町に関心を持ち、地域のことを知ってもらいたい」と語った。