アレルギー配慮のスイーツで誰もが食を楽しめる社会へ:加納颯人
8月23日発売のForbesJAPAN10月号では、次世代を担う「30才未満の30人」を選出する「30 UNDER 30」を発表した。本記事では、30人の受賞者のなかから、BUSINESS & IMPACT部門に選出された加納颯人を紹介する。 FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2024 「世界を変える30歳未満」30人 「みんなでおいしいを共有したい」 家族に重い食物アレルギーがあり、同じ食事をしたくてもできないという経験から、特定原材料等28品目のアレルゲンを使わないスイーツレシピを開発、販売してきた加納颯人。高校1年生でRelieFoodを創業し、史上最年少18歳で安藤百福賞の発明発見奨励賞を受賞するなど、数々のビジネスコンテストで入賞。日本の幼児の6人に1人が食物アレルギーを抱える現状があるなか、加納はアレルギーの有無に関わらずおいしく食べられるスイーツで、すべての人が食を楽しめる社会の実現を志す。 創業当時、自ら商品開発を行い、小麦粉の代わりに米粉などを使ってつくるものの、味や食感の開発に苦戦。自力では限界があると、自身の掲げる思いに共感する専門家を探した。そしてアレルギー対応のスイーツコンテストで優勝経験のあるパティシエに協力を得て、おいしさも妥協しないクッキーの開発に成功。大型商業施設で期間限定直営店をオープンするなど広がりを見せている。「プレゼントや手土産にしてもらい、みんなで一緒に楽しめるインクルーシブなスイーツを身近な存在にしていきたい」と、今後は商品数も増やしていく予定だ。 中長期的にはアレルギーの研究分野にも貢献できるような取り組みも行いたいと、食品販売以外の事業展開も見据える。「食品からのアプローチに留まらず、将来的には研究分野にも貢献し、誰もが食を楽しめる未来をかなえたい」 かのう・はやと◎2005年生まれ。家族に食物アレルギーがあることをきっかけに、アレルギーの課題を解決しようと22年にRelieFood(リリーフード)を創業。スイーツブランド「ISSA KITCHEN TOKYO」を設立し、食物アレルギーに配慮したクッキーを販売。 ジャケット115500円(アルマ/トレメッツォTEL.03-5464-1158) ニット77000円(ヘリル/にしのやTel:03-6434-0983) パンツ42900円(タンジェント/タンジェンTel:050-5218-3859) シューズ27500円(ピエーヴェ/シップス インフォメーションセンターTel:0120-444-099)
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