シエンタとフリードどっちがいいクルマ? 実力とデザインをガチ比較
クルマとしての完成度が圧倒的に高く、デザインも魅力的になった新型フリード
新型フリードは、2列5人乗りと、3列6人乗り、3列7人乗りが用意されている。売れ筋グレードは6人乗り(2WD)。ファミリーだけでなく、幅広いユーザーから受け入れられているのがフリードの特徴だ。 6人乗り車のセカンドキャプテンシートは、7人乗り車のセカンドベンチタイプシートと比べると、はるかに座り心地がよく、長時間のドライブでも快適で、インテリアの質感も高く、まるでワンランク上のクルマの質感。 新型は、エクステリアデザインも好評だ。無駄なキャラクターラインをなくして、シンプルに見せるデザインがカッコよく、AIRとCROSTARどちらもお洒落。2000年代のモビリオ、スパイクをオマージュしたようにもみえる、優れたタイムレスデザインだ。 ただ、3列目シートを格納したときに荷室が狭くなるのはフリードの弱点。クッションが厚く、大人でも無理なく座れる3列目シートはフリードの魅力でもあるが、大きいぶん、格納したときに荷室が狭くなってしまうのだ。 3列目シートを常に畳まずに使うならばよいが、荷室に荷物をたくさん積んで移動するという用途はシエンタのほうが得意。ホンダは、3列目シートを床下にすっぽりと格納することが得意なはず。ステップワゴンやヴェゼルのようなダイブダウンシートにはできなかったのかと、この点は少々残念なところだ。
後席に子供が乗ることが多いならシエンタ、大人が乗るならフリード
シエンタとフリードは、2列目・3列目シートをどう使うのかがポイントになる。小さな子供が乗ることが多いならばシエンタ、大人が乗ることが多いならばフリード、という選択もあるだろう。 という細かな違いはあるものの、シエンタもフリードも万能なコンパクトミニバンであり、どちらかをデザイン買いしても、十分に満足できるはず。 前述したように、どちらかがフルモデルチェンジをした翌年は、フルモデルチェンジをしたほうが販売台数で他方を上回るのが通例。両モデルの本当の実力が、販売台数という結果で明らかとなるのは、2026年ということになるが、はたしてどうなるか。今後もシエンタとフリードの動向には要注目だ。