地酒の魅力感じて 竹の露(鶴岡)が「蔵SHOP」プレオープン
鶴岡市の酒造会社・竹の露(相沢政男代表社員)は、敷地内にある築370年ほどの蔵を改装し、日本酒の購入や試飲などを楽しめる「蔵SHOP」をプレオープンさせた。23日には今年の新酒2種も蔵出しする予定で、趣のある空間で地酒の魅力を感じてほしいという。 同社は1858(安政5)年に創業した。庄内産酒米100%と、地下300メートルからくみ上げる水を生かした酒造りにこだわっている。蔵は同市羽黒町手向地区で酒造りをしていた「宮本坊」の酒蔵として建てられ、約120年前に同市羽黒町猪俣新田の現在地に移築。これまで倉庫などとして利用していたが、歴史ある建物を生かそうと6月末に改築した。 1階では同社の「白露垂珠(はくろすいしゅ)」など30種類のほか、シャリシャリとした食感が楽しめる凍結酒を新たに販売。1杯100円の試飲コーナーには12種類を用意する。酒かすそのものや酒かすを使ったピザ、地元の加工品なども並ぶ。2階では酒造りの流れが分かる動画を上映している。コラボ商品を取りそろえたり、イベントを企画したりして、来春に本格営業を始める予定という。
若者を中心に日本酒離れが進む一方で今月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に日本の「伝統的酒造り」が登録された。女将(おかみ)の相沢こづえさん(59)は「登録を追い風にして、この場所から日本酒を海外にPRしたい」と話している。営業時間は平日午前9時~正午、午後1~4時。問い合わせは同社0235(62)2209。