海外客急増で渋滞深刻化 倶知安・ニセコひらふ地区 左折レーン設置、信号延長…緩和へ対策
【倶知安】海外客の急増に伴い交通渋滞が深刻化する町ひらふ地区で今冬、渋滞緩和を目指す取り組みが相次ぎ実行された。ボトルネックとなっていた交差点に左折レーンを設置し、青信号の時間も延長。従業員の車通勤を抑制するため、無料の通勤バスも運行を始めた。渋滞慢性化はニセコ地域の客離れにつながりかねないため、関係者は効果を注視している。 【動画】サロマ湖 氷上にアザラシの群れ 愛らしい姿を観察 ひらふ地区では、ニセコ東急グラン・ヒラフスキー場と、町市街地を結ぶ道道の渋滞が日常化。 北海道の小樽建設管理部共和出張所の昨冬の調査によると、平日12時間の交通量は約4650台。スキー客やリゾートで働く従業員が町市街地に向かって一斉に帰路に就く夕方が最も多く、午後5時の渋滞の長さは1.7キロに達した。観光関係者によると、2.5キロの距離に40分かかる日もあったという。 このため、倶知安観光協会や倶知安署、後志総合振興局などは対応を協議。まず、スキー場から市街地へ向かう際、左折して道道から市街地に行く車と、直進して国道5号から市街地に向かう車によって渋滞の発生源の一つとされていた「山田交差点」に、道が今月、約60メートルの長さの左折レーンを設置した。 倶知安署と北海道警は、車の流れをより円滑にするため、同交差点の青信号の時間を従来の40秒から60秒超へ延長。飲食店などが連なり、周辺がひらふ地区で最もにぎわう「ひらふ交差点」でもスキー場から降りてくる車に対する青信号の時間を延ばして、渋滞緩和を図っている。