この仕組みってどうなの…衆院選の影響で市長選・市議選のための政治活動に制限 “空白の5日間”に立候補予定の陣営「困った」
鹿児島県薩摩川内市は衆院選と市長選・市議選の投開票が27日に重なる。関心の高まりが期待される一方、市長・市議選の立候補予定者は衆院選公示の15日から20日の告示まで政治活動が制限される。陣営からは“空白の5日間”の影響を心配する声が上がっている。 選挙は大事、分かるけど…〝後出し〟衆院選に恨み節「わが子の運動会に行けない」
政治活動は政治上の目的をもつ行為のうち、選挙運動を除いたもの。市選挙管理委員会事務局によると、ビラや街宣車で信条や政策を訴えるのは政治活動に当たり、原則自由だ。これに対し、特定の選挙で特定の候補者の当選のため投票を促すと選挙運動となり、選挙期間中のみ認められる。 公職選挙法は衆院選の公示日から選挙当日まで、政治活動を制限する。市長・市議選の陣営も選挙運動が認められる告示までは、ビラ配布や街宣車での巡回ができなくなる。選管は各陣営に対し、書類の事前審査などの際に注意を呼びかけている。 市長選は無投票の可能性があるが、市議選には定数26に対し計32人が立候補を予定し、激しい争いが予想される。新人の一人は「パンフレットを配りきれない。住民と意見を交わす機会ももっと設けたかった」。現職の一人も「後援会として動けないのは非常に困る」と戸惑う。別の候補者は「国政が地方選に影響を与える仕組みはどうなのか」と指摘した。
南日本新聞 | 鹿児島
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