エド・クラインHCがヴォレアス北海道に植え付けた最短昇格への道。SVリーグは「世界でもトップ3のリーグになる」
代表は着実に成長。「世界でもトップ3のリーグになる」
――パリ五輪でバレーボール男子日本代表に大きな注目が集まりましたが、まもなくSVリーグが開幕する国内リーグの現状をどのように見ていますか? クライン:近年、代表は本当に成長していると思います。石川祐希選手、高橋藍選手、西田有志選手たちは長い期間同じメンバーで戦っていますし、着実に他の代表チームに追いついていっています。ただ、同時にオリンピックは世界でも強いチームが集まる大会なので結果は保証されていませんでした。とても細かい部分が勝敗に関わっていて、いろいろなことを考慮しなければいけないと思います。ただ、日本の選手たちがフィジカル的に他の国より背が小さかったり、パワーも少し劣っている中で互角以上に競っていることを考えると、すごいことを成し遂げているなと思います。 国内ではVリーグを長年見てきましたが、世界でも強いリーグの一つになっています。フィジカル面で優れたリーグというよりは、どちらかというとテクニック面やトス、レシーブの部分が優れているリーグです。SVリーグは外国人選手も増えるので、獲得した多くの外国人選手は平均レベルではなくて、世界でもトップレベルのチームを統率できる選手たちです。ですので、世界でもトップ3のリーグになると思いますし、新しいシーズンを楽しみにしています。 <了>
[PROFILE] エド・クライン 1981年生まれ、クロアチア出身。ヴォレアス北海道ヘッドコーチ。母国クロアチアとスロベニアで指揮を執った後、2016年にヴォレアス北海道の創設時に監督として就任。2023年4月に最速でのトップリーグ昇格を果たした。データやスタッツを駆使し、他競技も参考にして脳科学的なトレーニングを取り入れるなど、理論的な指導でチームをアップデートし続けている。
インタビュー・構成=松原渓[REAL SPORTS編集部]