ある家族が‟楽園”を離れ、自由を手にするまでの決死の旅路に密着したドキュメンタリー 映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』
2023年サンダンス映画祭でUSドキュメンタリー部門観客賞を受賞した、映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』の日本版予告映像が公開された。 本作で主に描かれるのは、祖国北朝鮮を離れいくつもの国境や川、険しい山岳地帯を超えて危険な旅に乗り出す2人の幼い子どもと80代の老婆を含む5人の家族、国に残して来た子どもとの再会を切望する母親、そして、自由を求める彼らを強い使命感をもって支援する人々。 この家族のために50人以上のブローカーが協力し、脱北ののち中国、ベトナム、ラオス、タイの4カ国を経由し最終目的地である韓国を目指す、総移動距離1万2,000キロメートルの決死の脱出作戦が展開される。 監督は、Netflixドキュメンタリー『シティ・オブ・ジョイ~世界を変える真実の声~』のマドレーヌ・ギャヴィン。本作は、2023年サンダンス映画祭でUSドキュメンタリー部門観客賞を受賞したほか、ウッドストック映画祭でも最優秀ドキュメンタリー賞、ドキュメント編集賞の2冠を達成。各映画メディアや評論家の間では2023年のベスト・ドキュメンタリーの呼び声も高い。 当初、本作のプロデューサーからある脱北者の回顧録の映画化を持ちかけられたマドレーヌ・ギャヴィン監督は、自分なりの切り口を求めて数か月間ひたすら北朝鮮に関する様々な文献や資料に当たり、より深く調査するためにVPN(仮想プライベートネットワーク)も駆使し北朝鮮から持ち出された隠しカメラ映像などにも触れたという。 ギャヴィン監督は、「数か月間、寝ても覚めても、北朝鮮の世界のことを考え続けました。中でも、私の心を最も惹きつけたのは、その秘密主義的な国の中に住む“人々”でした。 彼らの物語や苦労が、外の世界にほとんど伝わっていないことを知ったのは衝撃的でした。このプロセスを始めてから数か月が経ったある朝、目が覚めると何かが私の中でカチッと音を立て、作るべき映画が見えたのです」と語る。 映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』は、2024年1月12日(金)より全国公開。
otocoto編集部
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