米・カナダ、印のスパイ活動に厳しく対峙を=殺害未遂標的の独立運動指導者
Christine Kiernan [ニューヨーク 28日 ロイター] - インドのシーク教徒独立運動を指導し、米ニューヨークで殺害計画の標的になったグルパトワント・シン・パヌン氏は今月、ロイターのインタビューに応じ、カナダと米国は外国で独立派を黙らせようとするインド・モディ政権にもっと厳しく対峙すべきだと訴えた。 米司法省はこれまでに、米国とカナダの国籍を持つパヌン氏の殺害計画に関わったとしてインド国籍の2人を連邦大陪審が起訴したと発表。このうちビカシュ・ヤダブ被告は当時、インドの情報機関員だった。 カナダでも昨年、独立運動に関わったシーク教徒が殺害され、トルドー首相はインド政府が関与したと批判した。こうした事件はインドと米国およびカナダの関係に影を落としている。 パヌン氏はインタビューで、モディ政権が外国で敵対的な活動を行うのを許すべきではないと主張。米国とカナダのインド領事館は「スパイネットワーク」を運営しており「断固として許さず永久に閉鎖する必要がある」と述べたが、運営拠点になっているとの証拠は示さなかった。米国とカナダの他のシーク教徒活動家も同様の主張をしている。 パヌン氏はヤダブ被告について、より高いレベルのインド高官らに殺害計画を委託された「中級の兵士」に過ぎないと指摘した。その証拠と、そうした結論に至った理由は明らかにしなかった。 ロイターはインド外務省に詳細な質問を出したが、回答は得られなかった。インド政府は2020年からパヌン氏をテロリストとみなしている。 米国とカナダの当局もコメントを控えた。