韓国・電池工場火災、出火の瞬間をとらえた映像公開 直前にも別の火災あったとの証言も
従業員23人が犠牲となった韓国の電池製造工場で24日に発生した火災で、職場の防犯カメラが出火の様子をとらえていた。 映像からは、積み重ねられたリチウム電池から煙が出る様子が確認できる。火は瞬く間に燃え広がり、爆発を引き起こした。当時、工場内には約3万5000個のリチウム電池が保管されていた。 現場は首都ソウルの南西に位置する工業地帯、華城市。消防は25日、捜索犬を投入して行方不明者の捜索を行った。その結果、犠牲となった23人の遺体が収容された。 死亡した中国人女性従業員の父親はロイターに対し、娘が製品の電池について何度も「危険」だと話していたと述べた。また今回の火災の直前にも、工場内で火災が起きていたという。 遺体は損傷が激しく、犠牲者の大半の身元は判明していない。犠牲者のうち少なくとも17人が中国人で、1人がラオス人だったとみられる。 専門家は、韓国で働く外国人労働者のケガや死亡のリスクは、韓国人に比べて異常に高いと指摘する。外国人労働者は、韓国の若者が敬遠する危険な仕事に従事している。 中国外務省は25日、韓国政府に対し火災の原因について早期に究明するよう要請したことを明らかにした。 火災を起こした電池メーカー・アリセルのパク・スングァンCEOは謝罪する一方、安全規則はすべて順守していたと述べた。 アリセル パク・スングァンCEO 「事態に全力で対応し、責任をしっかりと負っていく。関係当局の調査に真摯に協力するとともに、事故の正確な原因究明と再発防止に全力を尽くす」 今回の火災を巡って韓国国立科学捜査院と警察、消防が合同で調査を行っているという。