アンカーの最上位ロボット掃除機はルンバ コンボより多機能!?
一見魅力的な製品だが、果たして買って大丈夫と言えるのか。製品チェックに秀でた識者が良しあしを一刀両断する。今回は“全部入り”で10万円を切る、アンカーの最上位ロボット掃除機「Eufy X10 Pro Omni」を試した。 【関連画像】ごみが入る「ダストバッグ」の交換頻度は2カ月に1度程度(左)。使用前に浄水タンクに給水する(右) アンカー・ジャパンはモバイルバッテリーなどスマートフォンやパソコン周辺機器メーカーとして知られているが、ロボット掃除機も急ピッチで開発してきた。その初登場は2016年で、既にロボット掃除機のプレミアム化が始まり、10万円を超える製品も出始めていた時期。そんな中、標準的な機能を備えつつ税込み約2万5000円と格安の「Anker RoboVac 10」を発売して話題となった。今回テストしたのは、24年2月に発売された最上位モデルの「Eufy X10 Pro Omni」(実勢価格9万9990円、税込み。以下「Eufy X10」)だ。 現在のロボット掃除機市場は、米アイロボットや国内メーカー以外に、エコバックスやロボロック(Beijing Roborock Technology)などの中国メーカーが急速に勢力を伸ばし、しのぎを削っている。特に各社が力を入れるのが、掃除機がけをしながら床拭きもできる、1台2役の“2in1”タイプ。フローリングの床ではモップで水拭きをし、カーペットなどでは吸引掃除に自動的に切り替える。特にハイエンドモデルでは、掃除を終えた本体が充電ドックに戻り、ごみを吸い出すとともに、モップの洗浄や乾燥までできる“全部入り”が主流だ。 従来のハイエンドモデルは魅力的な半面、高価で気軽に購入できなかった。例えば、他社の全部入りモデルでは、ロボロックの「S8 Pro Ultra」は同22万9900円(税込み)、エコバックスの「DEEBOT X2 OMNI」は同19万8000円(税込み)もする。また、業界首位のアイロボットの2in1である「ルンバ コンボ j9+」は、モップの自動清掃機能がないのに実勢価格19万9800円(税込み)と高価だ。これに対してEufy X10は、2in1対応で、モップの自動洗浄やごみをためられるドックが付属しながら、実勢価格は9万9990円とほぼ半額。他社の上位モデルに匹敵すると言えるのか、実機で検証した。