オートバイ暴走許さない! 熊本港への夜間通行規制を開始 県警、周辺住民からの通報急増で
熊本県警は1日、熊本市西区の熊本港に入る県道で、オートバイを対象に夜間の交通規制を始めた。近年、熊本港一帯で繰り返される暴走行為や騒音に対する苦情などの110番通報が急増しているため、港に進入できないよう規制する。 オートバイの通行が規制されるのは、熊本港大橋を含む1・6キロ区間。規制時間は毎日午後9時~翌日午前3時で、近くに看板を設置した。ミニバイクや四輪車は規制の対象外。 熊本南署によると、熊本港や周辺道路では、オートバイの暴走やエンジンの爆音に関する通報が急増。2020年の45件から23年は3倍の127件に上った。周辺で宅地開発が進んだことも通報の増加につながっているとみられる。 オートバイで暴走行為をする若者らはSNS(交流サイト)で熊本港への集合を呼びかけたり、四輪車で加わったりするケースもあり、住民からは「暴走族が集まっている」「港でドリフト走行している」といった通報が目立つ。こうした行為は夜間が多く、県警は港を発着するフェリーの利用者や漁業関係者に支障のない時間帯にオートバイの進入を規制することにした。
県警は過去に、オートバイの暴走行為が絶えなかった国道57号(東バイパス)でも同様の規制を実施した結果、暴走行為が減り、周辺住民からの通報も減少する成果があったという。 熊本港の規制について熊本南署交通1課は「オートバイの利用者には不便をかけるかもしれないが、住民生活や付近を通行する車両の安全のため協力してほしい」と理解を求めている。今後、熊本港以外の場所への集合や暴走行為が増える可能性もあり、引き続き警戒を強める。(清水咲彩)