熊本市中心部のバス、300円で1日乗り放題 9月7日から土日祝日限定で実証実験
県内バス事業者5社が大人180円の均一運賃を導入している熊本市中心部の路線で、9月7日から土日祝日に限って300円で1日乗り放題となる。自動車から公共交通機関への利用の転換を促す、市の実証実験の一環。 中心市街地とJR熊本駅、上熊本駅、新水前寺駅を結ぶ「まちなか」の区間が対象。九州産交バス、産交バス、熊本電気鉄道、熊本バス、熊本都市バスの5社が2023年秋から運賃を統一した「180円均一エリア」となっている。 進む高齢化や交通渋滞の慢性化を念頭に、市はバスの利用者増を図る考えだ。「まちなかフリーパス」と名付けた実証実験は、8月26日の市議会特別委員会で報告した。期間は来年3月末までとしているが、多くの利用があれば延長も検討する。 乗り放題には、専用アプリ「RYDE PASS(ライド パス)」で、デジタルチケットを購入する必要がある。販売は9月7日に開始。300円で、同伴者が小学生以下ならば2人まで無料となる。財源として、24年度市一般会計当初予算に関連経費2400万円を計上済み。
エリア外で乗り降りすると、乗車距離に応じた通常運賃が適用される。 特別委員会で、市は東区の健軍町電停から市民病院までの市電延伸の概算事業費が約6億円増える見通しも示した。単線化区間で県道に右折レーンを確保する必要が生じたことなどが理由で、約141億円となる。(臼杵大介)