国連機関の担当者は10日、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区に、5日間にわたり支援物資が届いていないことを明らかにしました。 ユニセフ（＝国連児童基金）によりますと、10日の時点でガザ地区には、5日間にわたって食料や燃料などの人道支援物資が届いていないということです。 ユニセフのガザ地区担当者「ガザ南部の住民を支える食料備蓄は数日以内に枯渇すると予想され、南部で最後まで営業していたパン販売店も、燃料が尽きようとしている」 ユニセフの担当者は、搬入が滞れば「あと数日で人道支援活動全体が停止してしまう」と危機感をあらわにしました。 イスラエルメディアによりますと、イスラエル政府は南部ラファでの軍事作戦を拡大する方針を決めていて、状況がさらに悪化する可能性があります。 こうした中、アメリカの国務省は、イスラエルがガザ地区での戦闘で、アメリカが供与した武器を国際法に違反して使用した疑いがあるとの報告書をまとめました。 一方で、それを証明するだけの「十分な証拠はない」として、国際法違反と結論づけることは避けています。 また、ガザ地区で民間人の犠牲者が出る中、イスラエルの民間人保護への取り組みについて、「重大な疑問がある」との見方を示し、イスラエルに対応を促しています。