<衆議院選>社民党・吉田忠智党首の第一声【全文書き起こし】
第47回衆議院選挙(14日投開票)が2日に公示された。各党党首が各地で第一声を上げ、12日間にわたる選挙戦の火ぶたが切られた。 社民党の吉田忠智党首は大分県臼杵(うすき)市で第一声を上げた。
■全文書き起こし
--------------------------------------------------- 吉田:皆さん、おはようございます。平日の朝からお忙しい中、お集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。社会民主党党首の吉田忠智でございます。今回の衆議院選挙、いよいよ今日から決戦の火ぶたが切られます。私は社民党のホープである吉川元さんの地元、この大分2区、そして私のふるさと臼杵市からこの戦いのスタートを切りたいと思っています。皆さん、大分2区で吉川元さんを当選させていただいて、ぜひ社民党躍進の足掛かりを作っていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 今回の衆議院選挙は大義なき解散などという言葉もあります。確かにアベノミクスはまったくうまくいっていません。アベノミクスの失敗を隠す選挙ではないのか。あるいは、9月の内閣改造のあとに政治とカネの問題が、疑惑が出てまいりました。新任大臣13人のうち8人に疑惑、2人の大臣が辞任をしました。自民党が本質的に持つ、政治とカネの問題、こうした疑惑を覆い隠す選挙ではないのか。 あるいは、滋賀の知事選挙に続いて、福島は私たちに抱きついて、あのような結果になりましたが、沖縄の知事選挙は自民党が推した現職が落選をした、その結果をリセットする選挙ではないのか。そして安倍総理自身が追い込まれる前に自ら解散をした。そのような話もございます。しかし、私はこの2年間の第2次安倍政権の政治、すなわち安倍政治そのものが問われなければならない、その選挙だと思っています。
国民に背を向けた政治が進められてまいりました。社民党は今回の衆議院選挙、大きく重点を絞って4つの課題で戦うことにしています。その1つは安倍政権の経済政策、アベノミクスがまったくこの臼杵をはじめとして、地方にも中小企業にも、第一線の労働者にも及んでいない、多くの国民が景気回復を実感をしていない。そのアベノミクスの本質的な問題点を指摘をして、抜本的な転換を求める。そして、格差の是正を求めるということであります。 2つ目は集団的自衛権の行使の問題。行使を許さず、平和憲法を生かし守るということであります。昨年12月の臨時国会。安保以来といわれる、国会を取りまく反対の声を無視して、強行審議、強行採決、国民の知る権利や取材・放送の自由を奪う特定秘密保護法が強行採決されました。そして武器輸出三原則の撤廃、7月1日の集団的自衛権行使容認の閣議決定でございます。 長年自民党政権の下でも、憲法9条の下では集団的自衛権の行使はできない。集団的自衛権の行使というのは、自分の国が攻められていないのに、他国の戦争に協力をするということであります。9条の下では元より、集団的自衛権行使はできない。もちろん社民党は9条そのものを変えることにも反対であります。一内閣の判断で、閣議決定で変えようなどという立憲主義を根本から否定する暴挙であります。 先日、亡くなりました土井たか子名誉党首は、このように言われました。日本国憲法を貫く平和主義は、日本の国民の総意であり、希望であり、多くの国民が世論調査をしても集団的自衛権の行使に反対だ、9条は守らなければならない。憲法9条はノーベル平和賞の候補にもなりました。しっかり平和国家の礎として、日本の国際的な信用を保ち続けるためにも9条、平和憲法を守っていかなければなりません。もちろん日本国憲法の3原則、平和主義、国民主権、基本的人権、この3原則や各条文、世界に誇る内容であります。この憲法理念を生かす政治こそ、今、求められているのではないでしょうか、皆さん。