アバルト「124ラリー」と「30年つきあっても全然飽きない」理由とは?…DIYでコツコツとライフワークの「軽量化」を楽しんでます
30年間アバルト124ラリーをアップデートし続ける
約1000台が造られたと言われているアバルト124スパイダーを、埼玉県秩父郡皆野町で行なわれた「ミナノはミラノ 勝手にイタリア祭」に展示していたオーナーは川崎市から参加の佐々木晴英さん。2桁ナンバーからも長く乗っていることがうかがえる。 また、佐々木さんはナリタモーターランドで行われているタイムトライアル「アバルトカップ」の主催者として、愛車の性能をフルに使えるドライビングの場を提供し、スポーツ走行の啓蒙活動にも積極的なオーナーでもある。 現在の愛車である1974年式アバルト124ラリーを手に入れる前は、ベースとなったフィアット124スパイダーに乗っていたそうだ。ちょくちょくイジりながら楽しんでいたという佐々木さんであったが、それ以上のパフォーマンスを望むには乗り換えが正常進化かな、と思い、縁のあったアバルトへ車両を変更したという。 それからは、タイムトライアルや、ヒルクライム、ジムカーナなどといった競技に積極的に参加し、自身の運転スキルを磨くだけにとどまらず、30年間、いろいろと試行錯誤をしてアップデート。さらなるタイムアップを目指している。
ライフワークはずばり「軽量化」!
エンジンは1800ccから2000ccへと載せ替えパワーアップ。ステンレス等長のエキマニを装着し、排気効率を向上させている。 また、足まわりも、その時々のフィールドに対応したセットアップができるように、オーリンズに特注したという車高調整式のサスペンションで、対応の幅を広げて万全の構えである。 そしてライフワークとして、コツコツとDIYで続けてきたのが「軽量化」だ。 「ロードバイクも好きなのですが、自転車の場合、グラム単位の軽量化でも、即座に軽くなったというのを感じるんですよ。自力で走ってますからね(笑)」 と佐々木さんは語る。なるほど、アバルト124ラリーのドアはガラスからプレクシに変更され、ドアヒンジなどにも軽量化のための「軽め穴」が開けられている。 「クルマの場合、そこまでは感じませんが、軽量化した部分が視界に入ると、軽くなった気がするでしょ? 気分も盛り上がるんですよね」 所有して30年経っても、取材の少し前にはボンネットに補助灯が備えられたグループ4仕様にするなど楽しんでいる佐々木さん。 「30年持っていても全然飽きないんですよ」 あと10年20年と、アバルトライフを楽しみ続けることだろう。
奥村純一(OKUMURA Junichi)