JALと星野リゾート、訪日客を穴場へ オーバーツーリズム解消も
日本航空(JAL/JL、9201)と星野リゾート(長野・軽井沢町)は、訪日客を地方へ誘客するキャンペーンを10月17日に始めた。観光地を「王道」と「穴場」に分類し、大都市圏外への誘客を強化するとともに、訪日客の急増により問題となっている「オーバーツーリズム(観光公害)」の解消も目指す。 今回のキャンペーンでは、観光地を集客力の高い地域「王道」と、認知度の低い「穴場」に分類。訪日客の関心が高い「桜」「祭り」「紅葉」「雪」「自然・アクティビティ」のコンテンツを切り口として紹介する。特設サイトを設けるほか、両社の自社媒体(オウンドメディア)でも継続的に発信する。 このほか、Instagramでの投稿キャンペーンも展開し、日本の地方の魅力発信を促す。また、訪日客向けにJALの航空券と星野リゾートが運営する一部施設を組み合わせたパッケージプランの予約も始める。 観光庁の宿泊旅行統計調査によると、2023年の外国人の宿泊者数は延べ約1億1775万人で、コロナ前の2019年を上回った。一方、宿泊者数の約73%が東京・大阪・京都・北海道・福岡の上位5都道府県に集中しており、宿泊を伴う地方への誘客が課題となっている。
Yusuke KOHASE