<春の頂へ・健大高崎’24センバツ>選手紹介/1 /群馬
3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に、健大高崎は2年連続7回目の出場を決めた。憧れの舞台の頂点を目指し、練習を重ねている選手たちを紹介する。【日向梓、西本龍太朗】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ◇最速146キロ、流れ作る 佐藤龍月(りゅうが)投手(1年) 昨秋の公式戦は6試合に登板し、防御率0・82。最速146キロのエース左腕は青柳博文監督の信頼も厚い。 自信がついたのは公式戦初完投となった秋の関東大会2回戦・中央学院(千葉)との試合がきっかけだ。勝ち越し直後の八回、2死二、三塁の危機に打者を三振に打ち取り、九回は3者凡退に抑えた。接戦を勝ちきり、「理想の試合ができた」と帰りのバスでは自然と涙があふれた。 兄志龍さん(3年)の背中を追って入学。昨夏は準決勝で敗退し、ともに甲子園に出る夢はかなわなかったが、「試合の流れを作る投手になる」と意気込む。 ◇「勝ち」にこだわる 箱山遥人主将・捕手(2年) 4番打者として出場した昨春のセンバツは地に足がつかないまま初戦敗退した。その悔しさが常に胸にある。 主将を任されて間もない昨年9月、まとまりきれないチームに困惑し、青柳監督に「やめたい」と相談した。返ってきたのは「もうちょっと頑張ってみろ」。そこから考え抜き、部員に「泥臭く勝ちにこだわろう」と呼びかけてきた。 練習で厳しい指摘もいとわない一方で、「支えてくれているベンチ外の部員を裏切ってはいけない」と目配りする。小学1年から捕手を務め、二塁送球タイム最速1・8秒の強肩が持ち味。=つづく