ラグビー代表・姫野和樹が「通訳ナシで外国人選手と話す」ために重ねた努力
楽しいと思えることが原動力
ゼロから英語を学び始めて7年がたち、今は英会話が楽しく思えるようになりました。コミュニケーションが円滑になって、外国人選手と飲みに行ったり、家に遊びに行ったりと、関係性も深められています。 でも昨年のワールドカップでキャプテンを務めたときは、まだまだだと感じました。日常会話やラグビーの話はできますが、発音は下手だし、語彙も足りない。英会話のレッスンに通うだけでなく、練習後のマッサージを受ける時間にアプリで英単語を覚えたり、空いた時間にはSNSで英文を読んだり、移動中は車の中で英語のラジオやポッドキャストを聴いたりしています。 知らないことを知れる楽しさが学ぶ原動力になり、考え方の幅が広がってチームづくりにも役立っています。朝起きて一番に勉強することも習慣にしているんです。 今は「トヨタで優勝する」という夢に全力を注ぎたいので、海外への移籍は考えていません。その夢を追いながら、次もワールドカップのメンバーに選んでもらえるよう、できることを積み重ねていきたいです。 【姫野和樹(ひめの・かずき)】 1994年、愛知県生まれ。2017年、帝京大学卒業後にトヨタヴェルブリッツ入団。ラグビーワールドカップ2019日本大会では、ベスト8に貢献。ラグビーワールドカップ2023フランス大会では、キャプテンを務めた。著書に『姫野ノート』(飛鳥新社)がある。
姫野和樹(ラグビー日本代表キャプテン)