西郷真央が“苦手”リンクス克服へ一歩 ジャンボ邸の教えに感謝
◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 2日目(16日)◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6563yd(パー72) 【画像】今の日本じゃありえない西郷真央の姿 西郷真央は折り返しの18番(パー5)で最初のバーディを奪い、1番もセカンドをベタピンに絡めて2連続とした。一気に加速していきそうな流れが止まったのは2番。フェアウェイを捉えたティショットがディボットに入った。「本来の数字、距離だったら、めちゃくちゃチャンス(につけられるレンジ)なので。ちょっと運がなかったのかな」。グリーンには乗せるだけ。ロングパットを寄せてタップインのパーでも口惜しさは残った。 続く3番はパー5だが、強烈なアゲンストの風で2日目の平均スコア「5.397」を記録して難度4番目だった。フェアウェイウッドの2打目でグリーン近くまで運んだ後、3打目のアプローチで風に対して距離感を合わせられず、奥への警戒もあって何とかパーを拾う形となった。「本来、あそこ(3打目)からバーディを獲らなきゃいけないところ。ああいうところで取りこぼしちゃうと、なかなかスコアが伸ばせないなって」 左奥に外し、タフなアプローチを寄せきれなかった4番(パー3)でボギーを喫した後はスコアを動かせなかった。「もったいないというか、冷静にやっていれば起きないようなミスが、ちょいちょい出てしまう」。ルーキー・オブ・ザ・イヤーの争いでトップを走るようにコンスタントに成績を残す安定感は発揮できている。上位常連の顔ぶれに加わり、初優勝を引き寄せるために1打を突き詰めようと必死だ。
2022年「AIG女子オープン」(全英女子)で予選落ちした名門ミュアフィールドでの記憶から、リンクスに苦手意識が残る中、もどかしさも抱えながらパープレー「72」でまとめ、通算2オーバー32位で第一関門をクリアした。 悪天候でスタートが大幅に遅れた初日の2オーバー「74」も、最終18番(パー5)のダブルボギーを除けば納得のスコアメーク。前日に手を焼いた右からのアゲンストの風に対しても、この日は師匠・尾崎将司の“ジャンボ邸”で男子プロに教わったというローフェードの打ち方を実践する対応力も見せた。 「このショットの状態を維持しながら、チャンスをものにできるように」。セントアンドリュース オールドコースで行われる次週の全英女子に向けても、リンクスで自信を深める週末にしたい。(スコットランド・アーバイン/亀山泰宏)