ヘリの誘導で水難救助訓練 福知山市消防が京都市航空隊と連携
福知山市消防本部(澤田晴彦消防長)の水難救助隊30人は7日、京都市消防航空隊と連携して水難救助訓練をした。上天津の由良川で水難事故が発生したと想定し、航空隊ヘリの無線誘導のもと船外機付きボートを操船。要救助者の早期救出をめざして協力態勢を確認した。 水難救助訓練は、技術向上と安全管理知識の習得を目的として年に複数回行っているが、ヘリと連携するのは今回が初めて。由良川と牧川の合流点付近で川遊びをしていた男性(35)が下流に流された-という想定で実施した。 京都市消防航空隊のヘリ「ひえい」は、福知山市消防本部の要請を受けてから京都市伏見区にあるヘリポートを出発し、25分ほどで現場上空に到着。機体に搭載された高性能カメラを使って水深2~3メートルの川に沈んでいる要救助者(人形)を発見し、無線でボート隊に位置や進行方向などを細かく指示した。
ボートには隊員5人が乗り、救助地点まで近づいたあと、水中に潜って人形を引き上げた。 ボート隊の隊長を務めた福知山消防署警防課救助係の石田拓郎消防司令補(42)は「ボート上から川面を見ても光が反射して水中の見通しが悪く、実際に潜ってみないと要救助者がいるのか判断できないが、空から検索ができることで早期の救出につながる。また、潜水回数が減ることによって、隊員たちの安全性の向上という観点からも有用性が高いと感じた」と話していた。 消防ヘリとの連携は、今後の実際の救助活動でも活用していく予定としている。 市消防本部は「夏休みの時期は全国的にも水難事故が増加傾向にあります。川遊びは控えていただき、釣りなども安全が確保されている場所で楽しんでもらいたい」と注意を呼びかけている。