あわや20年ぶりの快挙から一転 広陵・髙尾響は昨夏に続くタイブレークでの敗戦で何を学ぶのか
中井監督はこう語る。 「甲子園に出てくるようなピッチャーからは簡単には点が取れません。140キロを超えるストレート、空振りを取れる変化球がありますから、センターを中心に打ち返していかないといけない。今後の課題はいいピッチャーが相手でも積極的に打ちにいくこと、無駄なエラーやフォアボールを減らすこと」 期待が高い分、髙尾と只石のバッテリーへの注文は厳しい。 「試合をつくることはできる。だけど、勝ちきれてはいません。ものすごく酷な要求をしているのはわかっているんですけど、髙尾には勝てるピッチャーになってほしい。あのふたりが自分の技術以上にチームを引っ張るという高い意識を持って頑張ってくれたら、チームも変わってくるのかなと思います。大切なのは、負けた悔しさをどう生かすかですね」
元永知宏●文 text by Motonaga Tomohiro