コムドットやまと「人生で1番緊張した」 2万人を動員した初単独イベントをレポート
2024年11月23日、24日の2日間、YouTubeグループのコムドットが単独イベント『NO PREPARE』を開催した。 【写真】笑顔で取材に応じるコムドット「こんなに自由にやったのは初めて」 本イベントについては、東京ドームで行われた『Creator Dream Fes 2024 ~produced by Com.~(以下CDF)』で発表された。コムドットにとっても初となる単独イベントは、メンバーの地元にある『武蔵野の森総合スポーツプラザ』で開催。地上波での冠番組やCM出演など、YouTuberの枠を超え活躍し続けているコムドットだが、地元で行った単独イベントではどのような景色を見せてくれたのだろうか。今回は2日目の様子をお届けしよう。 約一万人を収容できる会場は2日間にわたり満員。大歓声に包まれ、メンバーはアリーナから登場した。メンバーと観客の距離はかなり近く、ぬいぐるみを一人ずつ手渡していく様子も。単独イベントの良さを活かした登場となっていた。 まずはメンバーのオープニングトークからスタート。内容がまったく明かされないまま始まった本イベントだが、やまとは2日間行うことについて「不思議な気持ち」と語り、「全員と目を合わせる」ことを来場者に約束した。そして「超ラフな感じでいきたい」と、リラックスした表情で会場を盛り上げた。 ひとつ目の企画は「サビ早歌い」チャレンジ。これは動画の定番企画でもある「サビ早歌いドライブ」がベースとなっており、出題された曲のサビを誰が1番早く歌えるかを競うというものだ。出題者であるひゅうが以外のメンバーはトロッコに乗りメインステージから離れ、正解する度にメインステージに近づけるというルールで開催された。 ゲームが始まると、負けているのにやまとが歌い続けるというくだりや、ひゅうがの塩梅によるアドリブ判定など、動画でも見かけたやりとりがステージでも繰り広げられた。やまとも企画の雰囲気を振り返り「リアルに近いっしょ」とコメント。さらに観客の盛り上がりで判定が揺れるなど、リアルイベントならではの展開に。まるで、普段の動画の世界に入り込んだような体験ができる企画となっていた。結果はあむぎりが優勝。ゆうまは「後半眠かったのかな」とメンバーにいじられる姿も見せた。 続いての企画は「客席から見つけろ!借り人競争」。2対2に分かれ、制限時間内にお題に合う人を連れてくるというものだ。1回戦はコンビは喫煙組のひゅうがとゆうまによる「ヤニヤニコンビ」。対するは、やまと、ゆうたによる「初期メンコンビ」だ。あむぎりはMCを務めることに。やまとは「汚ねぇコンビに負けたくないです」とヤニヤニコンビを煽り、ゲームスタート。1回戦目は引き分けで終了した。 2回戦はやまと・あむぎりによる「やまあむコンビ」、ひゅうが・ゆうたによる「伝説コンビ」で対決。2回戦目は「やまあむコンビ」が勝利した。 お題は「ゆうたに似ている人」「カップルで来ている人」といったテーマで出題され、選ばれた来場者はメンバーとステージ上にあがり、カメラでポーズを決め、ハイタッチをするという展開も。これは内容を知らない状態で来場したファンにとって、かなり嬉しいゲームだったのではないだろうか。「あむぎり推しの人」では幼いあむぎりファンが登場し、大興奮。会場は笑いに包まれた。 後半の部では「ライブステージ」が開催された。トップバッターで登場した悠馬が「"オテヲハイシャク"」で盛り上げた。そしてさすがの安定感で2曲目「クラゲ」を披露。1日目はゲストでアーティストの松本千夏とコラボをしたようだが、2日目はしっかりとソロで歌い上げた。 悠馬は「自分の夢を絶対見つけてください」と会場に呼びかけ、AMUGIRIにバトンタッチ。登場したAMUGIRIは「ガチな陽気な相棒」と、ステージにやまとを紹介した。やまとは「7年活動してきましたが、応援してくれたのと同じくらい批判されてきました」といままでの活動を振り返り、AMUGIRIと一緒に「ラブレター」を歌い上げた。そしてAMUGIRIは「みんなの声を聞きたいから」とイヤモニを外し、楽曲を披露。これまでの想いを歌にぶつけた2人の姿を見せつけた。 意外にもやまとは「人生で1番緊張した」と明かし、アーティストとしても活動をスタートしたAMUGIRIを「心からリスペクトしました」と讃えた。そして2人は今年「友達20周年」になるようで、2人にとっても記念になるステージとなった。 2曲目は地元への想いを込めて作ったという新曲「カラフル」を披露。歌詞にも登場したという友人・かなたがステージに登壇した。AMUGIRIはかなたの名前を「無許可で歌詞に入れた」と明かし、PVにも出演してもらったと制作の裏側を語った。この登場にはメンバーも「かなたいんじゃん!」「死ぬほどよかった」と笑顔を見せ、ここでしか実現することのできない景色を見せてくれた。 さらに同じく地元の友達である木内とかずえいも登場。2人の登場は急遽決まったようで、「すごい状況」「最高の思い出ができたわ」とメンバーも嬉しさを隠せないようだ。挨拶や一発ギャグで盛り上げ、地元の温かいつながりを感じるステージとなった。 最後はトロッコで会場を回ることに。やまとは今回のイベントについて、「ファンの方と一緒に楽しむをコンセプトに作った」「CDFとはまったく味の違うイベントを考えた」「ここから地方にも足を運びたい。いつかみんなの地元にも行こうと思います。みんなの近くに行くので待っててください」と、今後も各地でイベントを開催したいという想いを伝えた。 アンコールではステージ上にこたつを用意し、鍋を楽しむことに。お馴染みのスタッフも登場し、ますますアットホームな雰囲気を見せた。鍋をつつきながら「なんで俺キノコだけやねん!」「今日の鍋美味しかったわ」と家のようなまったりさを見せた。そしていよいよ終幕。最後にメンバーはファンに向けメッセージを伝えた。 ひゅうが「最高に楽しかったです。360度囲まれているという雰囲気が好きで、楽しくてコミュニケーションがとれてる感じがしました。また来てくれたら嬉しいです!」 あむぎり「2日間一瞬で終わっちゃいました。いい意味で何も気にしなくていい感じがよくて。コムドットらしい空気だなと思いました。今年も残り1か月よろしくお願いします」 ゆうた「今年はいっぱいみんなに会う機会があったんですけど、次はイベントで全国のみんなに会いに行きたいと思いました。絶対に来年もYouTubeを盛り上げていきます」 ゆうま「みんなの一体感を感じられるステージでした。この一体感があれば、僕たちはどこまでも進んでいけると思います。これからも精一杯頑張っていきます。応援よろしくお願いいたします」 やまと「2デイズは初めてで不安だったんですけど、みんなの前に出てくると疲れとか吹っ飛んじゃうよね。みんなの顔を見るとパワーがみなぎってきます。みんなと会う機会が大好きなので、今度はみんなの地元に足を運ぶ素敵な男たちになって、迎えにいきたいと思います」 終始アットホームな雰囲気で幕を閉じた今回の単独イベント。ひゅうがは帰り際「楽しかったな~」と漏らし、まるで友達と遊んだあとのような温かさを残し、幕を閉じた。 イベント終了後、コムドットは本イベントについてこう振り返った。 ーー初の2DAYSイベントを終えて、感想をお願いいたします。 やまと:初めての2DAYSイベントでどうなるか不安だったのですが、ファンの方に会うと体の底から力が湧いてきて、最後まで楽しく走れたなと思います。楽しかったよね。 ひゅうが:最高でした! なかには2日間とも来てくださった方もいらっしゃったと思います。どんなときでも熱量を注いでくれるファンの方たちに、2日連続で会えたことがとても幸せでした。 あむぎり:2日間、内容はなにも明かしていなかったのですが、来てくれた方には本当に感謝してます。みんな盛り上がってくれて、楽しんでる姿を見れてすごい嬉しかったです。3日目があってもやりたいなって気持ちですね。 ゆうた:2デイズは本当に未知数だったんですけどすごく楽しめましたし、また何か新しい楽しみ方を見つけられそうなぐらい、ファンの方がアツくて。声を出して愛を飛ばしてくれる方を見て、愛が爆発しててすごく嬉しかったです。 ゆうま:僕は正直、イベントの最初の方はすごく緊張しちゃったんですよね。 やまと:え!? そうなの? ゆうま:360度のみなさんの歓声が凄すぎて当てられちゃって……。「すごいな、みんな熱量!」って。 ひゅうが:なんか緊張してたよね。 ゆうま:でもみなさんとコミュニケーションを取っていくことで、本当にアットホームな空間だなと思いました。ファンの皆さんと僕たちという大きなチームで、どこまでもいけちゃいそうだなと思いました。 ーー今回のイベント名が『NO PREPARE(ノープリペア)』、直訳で「準備をしない」という意味になりますが、このタイトルに決めた理由、またどのような思いで本公演をつくりあげたのでしょうか。 やまと:昨年からプロデュースさせていただいてる『Creator Dream Fes 2024 ~produced by Com.~』(以下CDF)というイベントがあるんですけど、そのイベントとはまた違った魅力を出せるようなものをやりたいと考えていました。楽曲を持ったりもしていますけど、どこまでいっても僕たちはYouTubeクリエイターで、歌って踊れるタイプではないので。 自分たちのどういう部分をファンの方に求めていただいてるんだろうなと考えたときに、YouTubeを撮影してる姿なんじゃないかと思ったんです。自分たちの素が出せる状況っていうのは、“準備していない”状態なんです。普段の撮影も僕が当日企画を言って、メンバーと作り上げていく感じなんです。そこを本イベントではコンセプトにして、当日曲を変えたり、友達を登場させたり、CDFでは絶対できないようなことに挑戦しました。“新しいかたち”のイベントを作り上げたかったので、その想いが叶う素晴らしいイベントになったんじゃないかなと、満足しています。 ーーあむぎりさんはファンの方の前で初めて新曲「カラフル」を披露しましたが、改めてこの曲に込めた想いや手ごたえなどについて、どう感じたのかお伺いしたいです。 あむぎり:歌詞は地元について書いてるんですけど、子どものときの街の視点と、いまの自分の視点の違いも落とし込みました。いまと昔での感情の変化や、見え方の違いを汲み取って聞いていただけたら嬉しいです。1日目は初披露でどう届くか想像できていなかったんですけど、「最高だった」「感動しました」というコメントを見て、すごく安心しました。今日は友達のかなたと披露できて、すごく心強かったです。 ーー地元のご友人とのパフォーマンスもありましたが、そのステージはどのような想いを込められていましたか? やまと:僕たちの要望に柔軟に対応してくれた運営のみなさんには、本当に感謝しています。当日に「ちょっと地元の友達をステージにあげていいですか」とか、普通はありえないじゃないですか。でもそこに対応していただいて、そのおかげで人生最高の瞬間をつくることができました。武蔵野の森総合スポーツプラザも地元にすごく近くて、そこに親や友達も来てくれて一緒にパフォーマンスをするっていう。これ以上の幸せはないかなと思いました。 ひゅうが:かなたたちが歌ってるとこ見て、俺ほとんど泣いてたからね。木内とかずえいがステージに上がって来たときも感動してやばかった。 やまと:僕たちも顔つきはだんだん大人になってきてますけど、単純にみんなで一緒に遊びたいとか一緒にいたいっていう感情がいまも変わらずあるのは、お互いが素敵な関係性を維持しようと努力してきている結果だと思うので。人間関係や友人関係のかたちをYouTubeを通して発信することで、友達っていいなとか、家族っていいなって感じてほしいです。「コムドットのおかげでいい友達ができました」「結婚できました」とか言ってもらえたらすごく幸せです。このスタイルをこれからも貫いていきたいなと思います。 ーーやまとさんはあむぎりさんと楽曲のパフォーマンスをされていましたが、「CDFより緊張する」と漏らしていたのが印象的でした。 やまと:僕は物事を考えたりとか、企画したり構築したりっていうのがすごく得意なので、プロデューサーという立場をやってるんですけど、今回一夜限りの何かを見せた方がいいのではと思い歌を歌うことに決めました。でも自分が人前でカマすのが苦手だっていうことを完全に忘れておりまして……。当日リハーサルでマイクを握った瞬間に、歌えないと。一方あむぎりくんは本当にカマし屋さんなので「大丈夫」とすごく言ってくれたんですけど、あっちゃんに「大丈夫」なんて言われたのなんて8年ぶりじゃないかな。 ひゅうが:8年前……。あ、中学の部活で試合に出られなかったとき? 「試合出られなくても大丈夫だよリーダー」って。 一同:爆笑 やまと:笑えないし、あっちゃんも試合出てないから。“ひゅうが、リーダーのベンチを悪笑いか”って記事に書いておいてください。いやでもあっちゃんとは本当に友達歴が長いんですけど、こんなにあっちゃったことがたくましく見えたのは、本当に初めて。「こいつすげえな」って心の底から思った。 あむぎり:逆にこんな緊張してるやまとも、なかなかなかったです。 やまと:ステージングのすごさもそうだし、やっぱこのラップの上手さも感じることができて。もうあっちゃんに乗っかろうと思ってサングラス持っていって、ノリノリでステージの映像を見て、あっちゃんを憑依させて行ったんで、カマせたんじゃないかなと思います。 ーーゆうまさんは本日のイベントはいかがだったでしょうか。 ゆうま:いろんなところで歌ってきた曲を今回披露させていただいたんですけど、みんな合いの手も完璧に覚えてきてくれて、すごく温かかったです。みなさんからパワーをもらって、どこまででも僕は歌っていけるんだなっていう確信を、今日はみなさんからいただきました。 ーー12月に開催される単独イベント『悠馬Zepp Tour完売御礼記念~革命前夜祭!~』に向けての意気込みをお聞かせください。 ゆうま:今年が始まってから1か月に1曲くらい怒涛のペースで作っていて、そういった意味でも頑張った1年だったかなと思います。その集大成としてZeppツアーが始まるんですけど、12月に開催する単独イベントは、その前夜祭としてかなり気合が入っています。 ーーコムドットにとって、2024年はどんな1年だったでしょうか? やまと:挑戦の1年だったなと思います。去年のCDFではチケットを完売させることができなくて、個人的にプロデューサーとしてすごく責任を感じてました。今年はチケットも完売して、東京ドーム満員の状態で迎えられたのは最高の挑戦だったかなと思います。ただ挑戦するのではなくて、「今年は売り切りたい」と言って、実際に売り切ったので、そこでコムドットの有言実行のスタイルを見せることができたと思っています。 ひゅうが:僕は筋肉と向き合った1年でしたね。写真集の発売があったので、とにかくこの1年は筋肉のこと以外特に考えてなかったというのが本音で。 やまと:格闘家か、おまえ。 ひゅうが:まあCDFでは殺陣を披露する機会もあったので(笑)。そんな1年でした。 あむぎり:僕は今年チームで『拝啓、俺たちへ』という楽曲をリリースしたんですけど、そのヒット祈願ということで、ひゅうがと50キロずつの計100キロマラソンをしたんです。2度とできないくらい大変だったんで、体を張った1年だったかなと思います。 ゆうた:個人個人がグループのために挑戦してきたことが多い年だったなと思っていて。いまあっちゃんが言ったマラソンとか、個人の夢の実現でもあるとは思うんですけど、その奥底には“コムドット”という名前があって。それぞれがそういう気持ちを持って、何かに挑戦してた年だと思いました。 ゆうま:メンバーそれぞれのことを、さらにリスペクトする1年になったかなって思いますね。なんかみんな、たくましくなったなと思って……。ちょっと上から目線になってしまうんですけど(笑)。大人になってるのかなって。 でも、メラメラした気持ちは持ちつつ、丸くするべき場所は丸くしつつ。いい大人になった1年だったかなと思います。ちょうど26歳になる年ですからね、転換期として、いい年だったんじゃないかと。 ーー最後に、改めて会場へお越しいただいたファンの方、「ABEMA PPV」で視聴してくださったファンの方にメッセージをお願いします。 ひゅうが:見てくれた方々、ありがとうございます! ザ・コムドットという雰囲気を楽しめる空間はかなり久しぶりだったと思います。こんなに自由にやったのは初めてだったので、楽しいと思ってくれる人がいるのであれば、すごく幸せです。たくさん感想をコメントしてほしいなと思います。 あむぎり:見てくれた皆さん、本当にありがとうございました。2日連続のイベントは正直不安だったんですけど、その不安を超えるぐらい楽しい思い出ができました。どうしても距離が近い分、一人ひとりと話したいなという気持ちになってしまって……。これからもみなさんと会えるようなイベントに足を運んでいただいたり、YouTubeでコメントをしていただけたりすると、とても嬉しいです。 ゆうた:足を運んでくれた方、PPVで見てくれた方、ありがとうございました。やっぱ実際に応援してくれている方と会うと、なんていうか感情を交換できるなと思っていて。今日はとても広い会場だったんですけど、何回も何回もみなさんと目が合いました。その“想いの伝え合い”がたくさんの方と出来たので、こういうイベントを開催するときはまた絶対来てほしいですし、僕らはこういうイベントをやるたびに、「次は絶対行きたいな」って思ってもらわなきゃいけない立場です。そう思わせる自信があるグループです。なので、興味を持ってくれた方は、ぜひ次は会場に足を運んでくれたら嬉しいです。 ゆうま:来てくれたみなさん、見てくれた方、ありがとうございました。今回の『NO PREPARE』は“準備をしない”イベントとしてやらせてもらったのですが、ファンのみんなはすごく楽しむ準備をしてくれたなと思いました。ボードとかもすごく面白いものを作ってきてくれてて、本当に楽しもうとしてくれてるんだなっていうのが伝わってきて嬉しかったです。僕たちもみんなをもっと楽しませられるように、これからもエンターテイメントを届けられたらと思います! 本当にありがとうございました。 やまと:改めて来てくださったみなさん、PPVで見てくれたみなさん、本当にありがとうございました。めちゃくちゃ楽しかったです。表に立つ人間としてみんなに楽しんでもらうっていうことを優先しなきゃいけないんですけど、やっぱ自分たちが一番楽しむことがすごく大事かなって思っていて。感情の交換が生の現場でできたっていうのは、僕たちのチームにとっても、僕たちを応援してくれてるみんなにとっても、すごく幸せな素敵な時間になったかなと思います。最高のイベントになりました。ありがとうございました!
はるまきもえ