ル・マン24時間に向けて! 今季初テストはトラブル満載ながらも好発進!
初のEWCマシンにワクワク
皆さんこんにちは、レーシングライダーの石塚健です。 いよいよ始まる2024年シーズンのFIM 世界耐久選手権開幕戦 ル・マン24時間レースの公式テストが4月2日、3日にフランス ル・マン ブガッティサーキットで行われたので、そちらをレポートしていきたいと思います。 【画像】FIM世界耐久ロードレース選手権の公式テストでブガッディサーキットを走るレーシングライダーの石塚健選手を画像で見る(10枚) 以前もバイクのニュースでお伝えさせていただきましたが僕は今シーズン、FIM 世界耐久選手権に、スロバキアのMaco Racing Teamから参戦いたします。
今回のテストが今シーズンの初テストなので、チームメンバーや共に戦うライダーとも初顔合わせ。チーム代表のマルティン監督は英語がペラペラで、むしろ聞き取るのが少し難しい程に流暢。合流初日にチームの決まり事やバイクの説明などを、とても親切に話してくれました。 チームメイトの3人とも最初から意気投合でき、馴染むのにそう時間はかからなかった事は良かったです。 合流した翌日より、プレ ル・マンと呼ばれる、2日間のテストがスタート。午前と午後で、合わせて6時間程の走行時間が設けられました。チームはとても和やかな雰囲気の中にも、セッション前になれば各々がしっかりと切り替えて集中し、そして走行後も監督が軸になり、まずは全員揃ってのミーティングが行われます。 これまで自分が経験してきたチームの中でも、良い意味でなんかちょっと空気感が違うぞと、感じる事ができました。 やはりチームの実績とキャリアから見ても、その辺りが物語っていて、雰囲気も含めてこれは期待ができるかもと感じる事ができたのは、かなりポジティブな要素です。
今回テストが行われたのは開幕戦の地である、ル・マン ブガッティサーキット。 昨年の経験があるため、サーキットのレイアウトやライン取りは把握済みで、主なテスト項目としては、やはり初めて乗る事になるEWCクラス仕様のヤマハ「YZF-R1」を理解し、素早く順応することです。 朝から雨がぱらつきコースはフルウエット状態。エンジンの慣らしも兼ねての走行だった為、回転数の縛りがある中のスタートでしたが、いよいよ走行がスタートします。 初めての、レーシングスピードでの走行となったR1の印象は、とてもスムーズ!そして軽くて速い! 序盤からわりと自分の思ったようにライディングする事ができ、これまで1000ccはストックバイクにしか乗ったことがなかった僕からすると、まるで別物のバイクと言った感じでした。 何と言っても、乗りやすい! R1の持つエンジン特性は過去に乗ってきたバイクと比べてもスムーズさ、扱いやすさはひとつ頭が抜けているなと言うのが正直な感想で、これまで想像で思い描いていた感覚が、現実となりました。 そんな訳で、初乗りは好印象でしたが、初日の走行はエンジントラブルや配線類のトラブルが起こり、僕個人としては10周程で終了となってしまいました。