米の地方銀行、再び経営不安 不動産向け融資に懸念、株価急落
【ニューヨーク共同】米地方銀行の経営不安が再び高まってきた。きっかけは中堅地銀のニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)の予想外の赤字決算だ。NYCBの株価は1月31日に4割近く急落し、翌2月1日も11%下落した。商業用不動産向け融資が懸念されており、他の米地銀や邦銀への波及が警戒され始めた。 NYCBが発表した2023年10~12月期決算は、融資の焦げ付きに備える与信費用が増加し、純損益が2億5200万ドル(約370億円)の赤字に転落した。昨年破綻したシグネチャー銀行の一部資産を引き継ぐなど「勝ち組」(米ブルームバーグ通信)とみられていたため、衝撃は大きかった。