「大人になってから友達を作るのは難しい」静岡に移住し子育てをする竹内由恵がコロナ禍で感じたもどかしさ
孤独な子育てにならないための心構え
――子育ての悩みをママ友に相談したりしますか? 竹内由恵: 子どもを連れてお茶をしに行っても、子ども達が走り回ったりするので、結局子どもの面倒をみることで中断され、悩みをじっくりと話すことはできていないです。 LINEとかで悩みを相談しようにも、携帯電話を取り出して文章を打とうとすると「ねぇねぇ何をしているの?」と子どもが寄って来て、書いている途中で終わってしまいます。 悩み相談の文章はしっかり考えながら書かないといけないのですが、その余裕がないので誰にも送信することができずに終わってしまい、結局うやむやなまま悩みはずっと存在していることが多いです。 ――ではその悩みはどうやって解消しているのですか? 竹内由恵: これまでは、人に話すことで悩みを解消するタイプだったんですけど、今はYouTubeや音声アプリで他のママさん達が発信している動画を見ることをすごく心のよりどころにしています。みなさん、悩んでいる内容が似ていたりするので、動画を見ていると“気づき”があったり、悩んでいたことの解消方法を教えてもらえたりするんです。 最近だと、離乳食を手作りして息子に食べさせようとしても食べてくれないのですが、レトルトの離乳食はパクパク食べる、ということに悩んでいました。たまたま、音声アプリで相武紗季さんの配信を聞いていたら、同じように離乳食を食べてくれないことが日常茶飯事で、「手作りの離乳食を食べてくれない時を考えて、別の離乳食も用意して置いている」と本当に同じような悩みを話していて、みんなそうなんだ、と心の余裕ができました。 これまでの自分を振り返って改めて思うことなんですが、「とにかく子どもと一緒にいてあげて、愛情をできる限り注いであげることが正解だ」と考えていた時があり、子どもを保育園に預けるのは「かわいそう」だと思っていました。でも、保育園に預けたら息子はものすごく成長をして、今では本人も楽しそうに通っています。 「子育てを完璧にしなくてはいけない」「自分ができる最上のことを子どもにしなければならない」と自分を追い詰めなくてもいいんじゃないかと思えるようになりました。可能な範囲で、力を抜いて子育てをすることが、「ママ」も「子ども」もみんながハッピーでいられるポイントなのかなと思います。 ----- 竹内由恵(たけうち よしえ) タレント。1986年生まれ。2008年にアナウンサーとしてテレビ朝日に入社。『ミュージックステーション』や『報道ステーション』など人気番組を数多く担当。2019年に結婚を機にテレビ朝日を退社し、夫の勤務地である静岡での暮らしを始める。2021年に長男が誕生。現在は育児をしながらタレントとして活躍中。