「凹凸も段差も、ショックなしに越えてしまう足まわりの味つけに嬉しくなる」by 小川フミオ これが、DS4エスプリ・ド・ヴォヤージュに試乗した自動車評論家のホンネだ!
フランスほど満足度の高いハッチバックを作るのに長けた国はちょっとない!
今年もやりました「エンジン・ガイシャ大試乗会」。2024年、大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が試乗! DSオートモビルのクロスオーバーSUV、DS 4とDS 7に新設された「DSコレクションモデル」の第一弾、「Esprit de Voyage(エスプリ・ド・ヴォヤージュ=感性豊かな旅の精神)」。DS4エスプリ・ド・ヴォヤージュに乗った小川フミオさん、嶋田智之さんのホンネとは? 【写真10枚】これぞフンランス車と思わず叫びたくなる乗り心地のDS4エスプリ・ド・ヴォヤージュの詳細画像はこちら ◆「独自の個性」小川フミオ 物事はらせん状に進んでいくとも言われています。DS4はその好例。かつてフランス車は乗り心地のよさを高く評価されていましたが、一時期、それがなくなり、日本のフランス車好きとしては「惜しいなあ」と思っていました。 ところが、ここきてシトロエンとDSは、ふわりふわりとした乗り心地。これこれ! と嬉しい気分にさせてくれます。ただ同じところに戻ってきたわけでなく、今回のDS4 E-テンスでは、1.6リッタープラグイン・ハイブリッドのパワートレインとの組合せによって、現代的に進化しているのです。 私は、エンジン・プレミアム・クラブ会員のKさん(シトロエンC5 XとアルピーヌA110のオーナー)と一緒に乗っていて、路面の凹凸だろうと段差だろうと、まったくといっていいほどショックなしに越えてしまうこの足まわりの味つけ、ほかではめったに味わえないから、嬉しくなっちゃいますよねーと笑顔に。 自分たちの製品の重要な個性とはなにかを把握していると思います。やたら細部のデザインに凝っているのも、他と違うことを最大の価値としたようなかつてのシトロエンを少し彷彿させ、独自の個性を味わえる1台なのです。 ◆「他に何が必要?」嶋田智之 フランスほど満足度の高いハッチバックを作るのに長けた国はちょっとないよな、といつもながら痛感させられる。フランス人によるフランス人のためのフランスらしい高級車づくりを旨とするDSブランドも然り、だ。そもそも庶民のためのチープなハッチバックからして抜群に上手い! と思わせるお国柄だ。暮らし向きの豊かな人たちのために丹精こらして作ったクルマで、しくじるはずなんてないのだろうけれど。 このDS 4はブランドを代表するかのようなエクステリアのデザイン性の高さとインテリアのエレガントな仕立てで目を満足させ、快適な足腰とシートで心を癒し、爽快な加速で走りたい気持ちをくすぐり、スポーティというより滑らかで素直なハンドリングで操縦する喜びを喚起し、Cセグメントのハッチバックとして何の問題もない実用性だって当然ながら持っている。他に何が必要? 不満なんてどこにある?だ。 個人的にも相当気に入っている。スポーツ系以外のハッチバックで1台選べといわれたら、僕はこれ。問題があるとしたら、僕には似合わないということだけだ。 写真=小林俊樹(メイン)/神村 聖(サブ&リア) (ENGINE2024年4月号)
ENGINE編集部
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