後味悪い年の瀬……政治資金問題まだまだ続く?
キックバックの慣例は約20年前から続いていたという指摘もあります。今回の問題について、口を開く議員も出てきました。 「派閥の方からかつて収支報告書に記載しなくてよいという指示があった。そういうもんなのかな、というふうにしか思わなかった。大丈夫かなと思ったが、長年やってきているんだったら適法なのかなと」 「しゃべるな、しゃべるな、これですよ。派閥の方から(しゃべるなと)指示があった。(資金を)やましい思いで使っている人はいないはず。早く身の潔白を証明したい、多くの議員はそう思っていると思う」 安倍派の宮沢博行防衛副大臣は、具体的な人物は明かさなかったものの、収支報告書不記載の指示、問題発覚後に派閥から“かん口令”が敷かれたことを認めました。 この問題は根深く続いていたのでしょう。本来は誰が指示したか、大本を突き止める必要がありますが、時効の問題もあり、容易ではなさそうです。仮に現在の安倍派の実力者が立件されたとしても、大きな視点で見れば「トカゲのしっぽ切り」で終わるのかも知れません。 「政治とカネの問題」は古くて新しい問題です。そのたびに法律の改正が行われてきましたが、必ず法の抜け穴を思いつき、網の目をくぐる輩が出てきます。世の中は結局「カネ」……そんな風潮が続く限り、問題が尽きることはないでしょう。 いわば「性悪説」に立った上で、国民が監視し続けるしかない……そんな“諦観”を岸田政権は裏切れるでしょうか。(了)