王冠を被るクリストフ・ルメール騎手＝6日、東京競馬場（撮影・奈良武）

10月6日の東京11Rで行われた第75回毎日王冠（3歳以上オープン、GⅡ、芝1800メートル、別定、14頭立て、1着賞金＝6700万円）は、クリストフ・ルメール騎手の1番人気シックスペンス（牡3歳、美浦・国枝栄厩舎）が好位の4番手を追走し、直線で仕掛けられるとジワジワと伸びて、逃げ粘るホウオウビスケッツをゴール手前でクビ差差し切った。前走の日本ダービーでは9着（3番人気）に敗れたが、古馬との初対戦で改めて力を証明し、2つ目の重賞タイトルを獲得。天皇賞・秋（27日、東京、GＩ、芝2000メートル）の優先出走権を獲得した。タイムは1分45秒1（良）。 逃げ粘ったホウオウビスケッツ（4番人気）がクビ差の2着、さらに3／4馬身差遅れた3着に昨年の覇者エルトンバローズ（5番人気）が入った。 毎日王冠を勝ったシックスペンスは、父キズナ、母フィンレイズラッキーチャーム、母の父Twirling Candyという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は（有）キャロットファーム。通算成績は5戦4勝。重賞は今年のスプリングS（GⅡ）に次いで2勝目。国枝栄調教師は毎日王冠初勝利、C・ルメール騎手は2020年サリオス、21年シュネルマイスターに次いで3勝目。 ◆C・ルメール騎手（1着　シックスペンス）「もう少し速い反応すると思ったけど、きょうは休み明けでしたし、まだコンディションはトップじゃないから。もちろん能力は出してくれたけど、ジワジワとした伸びでした。この馬はスタートがすごく上手ですから、すぐいいポジションを取れました。距離が短くなったので、彼にとってはいいペースでしたね。4番手でずっと冷静に走りました。だから最後は決勝線まで頑張ってくれました。すごくいい馬ですから勝つ自信をもって乗りました。休み明けでも能力でいいパフォーマンスを出せると思ったので。ベストなポジションでした。反応は遅かったから僕もよく頑張った（笑）。彼も頑張った。春からあまり変わっていないけど、日本ダービーのときは距離が長すぎて結構引っ掛かっていたし、いい競馬ができなかった。たぶん1800、2000メートルまでがベストな距離。この秋から上のレベルに行くと思います」