菊地吉正の【ロレックス通信 No.232】|3度目の定価改定を元旦に実施。さてどうなる2024年ロレックス市場
あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いします。 昨年暮れから噂されていたロレックスの国内定価改定。2023年と同様に元旦に実施されたことをご存じだろうか。 【画像】写真とともに見る1年間の定価値上がり幅ランキング 実のところ昨年は元旦と9月1日の2回行われているためほぼ1年間に3度も値上げされたことになる。30年近くロレックスを見てきているがこんなことはもちろん初めてだと思う。それほど円安が急激だったということなのだろう。 そこで今回は、新定価だけでなく、過去2回の改定時の定価も併せて記載させていただいたので参考にしてもらいたい。ちなみにデイトナは200万円台、38万1700円も上がった。一方で100万円を切っていたエアキングとエクスプローラー36も100万円台。これでプロフェッショナルシリーズは税込みの定価ベースでみるとすべて100万円オーバーということになる。まあ、定価ではほとんど買えないわけだからあまりピンとこないかもしれないが。 一方で並行輸入市場に目を向けてみると、日本市場はとにかく急激な円安など為替の影響が大きかった。そのため実勢価格は高止まりしていたが1月5日更新の「週刊ロレックス相場」(関連記事参照)を見るとわかるが、一部モデルを除いて昨年12月ごろから軒並み値を下げている状況だ。 金融市場は2024年について、春から夏頃にアメリカが利下げを始めるとみていて、それに伴って円高基調になるのではと予測しているようだ。実際どうなるのかは正直わからないが、ロレックスの2次流通市場は為替が大きく影響するだけに今後の動向が注目される。 文◎菊地吉正(編集部)
■人気10モデルの国内新定価と1年間の推移をチェック
※実勢価格は2023年1月時点と2024年1月時点 ※カッコ内の差額は2023年1月の定価との比較 【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】(実勢価格325万円→354万円) 国内定価129万6900円→142万6700円→156万9700円(その差27万2800円) 【デイトナ/Ref.116500LN(黒文字盤)】(実勢価格397万円→470万円) 国内定価(旧型)175万7800円→175万7800円→(新型)179万5200円→217万6900円(その差41万9100円) 【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】(実勢価格187万円→212万円) 国内定価122万2100円→134万4200円→148万1700円(その差25万9600円) 【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】(実勢価格238万円→242万円) 国内定価128万4800円→141万3500円→155万5400円(その差27万600円) 【ヨットマスターダークロジウム/Ref.126622】(実勢価格217万円→238万円) 国内定価145万8600円→160万4900円→173万2500円(その差27万3900円) 【ディープシー/Ref.136660】(実勢価格214万円→209万円) 国内定価168万4100円→185万1300円→204万3800円(その差35万9700円) 【エアキング/Ref.116900】(実勢価格135万円→135万円) 国内定価88万5500円→97万4600円→106万5900円(その差18万400円) 【デイトジャスト/Ref.126200】(実勢価格125万円→130万円) 国内定価88万5500円→100万2100円→106万7000円(その差18万1500円) 【エクスプローラーII/Ref.226570】(実勢価格163万円→176万円) 国内定価114万7300円→126万2800円→139万2600円(その差24万5300円) 【エクスプローラーI/Ref.124270】(実勢価格131万円→137万円) 国内定価86万200円→94万7100円→103万6200円(その差17万6000円)
菊地 吉正|パワーウオッチ、ロービートなど時計専門誌の発行人兼総編集長。時計ブランド「アウトライン」も展開。ロレックス通信連載