まったく歯が立たず…。J1でボロボロだった歴代チーム6選。あっという間にJ2へと落ちたのは?
アビスパ福岡(2016年) 2016シーズン成績:4勝7分23敗(勝ち点19) 監督:井原正巳 井原正巳監督が率いたアビスパ福岡は、2015シーズンにJ2で熾烈な昇格争いを演じた末、自動昇格には届かなかったものの、2位のジュビロ磐田と同勝ち点で昇格プレーオフに回って無事に5シーズンぶりのJ1復帰を果たした。プレーオフからの昇格組はJ1の高い壁に阻まれることが多かったが、福岡は「史上最強の3位」と称されるほど前評判が高かった。 だが、開幕から7試合勝つことができずスタートダッシュに失敗すると、第3節以降は降格圏を抜け出すことができず、最少得点・最多失点で早々と降格が決まっている。 福岡にとってまず痛手だったのは、前年大活躍だったGK中村航輔が期限付き移籍期間満了で柏レイソルに戻ったことだった。一方で中盤に名古屋グランパスからダニルソンを獲得するなどしたが、中心選手であるウェリントンのコンディションが上がらずに攻撃は停滞した。 守備は、前年から採用していた3バックと4バックを併用する形を継続した。素早い切り替えが売りだったが、不振が続いたことでキレは鈍くなり、シーズンで66失点を喫している。混乱するチームの拠り所となるような精神的支柱と呼べる存在がいなかったことも響き、立て直す術がなかった。
湘南ベルマーレ(2010年) 2010シーズン成績:3勝7分24敗(勝ち点16) 監督:反町康治 2000年からJ2で戦っていた湘南ベルマーレは、2009シーズンに3位となり、11年ぶりにJ1に戻ってきた。しかし、クラブの財政状況は良くなく、大物どころか、ある程度実績のあるような選手の補強もままならず、シーズン序盤から苦しんだ。 さらに、負傷者続出というトラブルも湘南を苦しめた。2002年からJリーグでプレーしているセンターバックのジャーンは15試合の出場にとどまり、10番のアジエルは両足の脛骨を疲労骨折して7月に登録抹消となっている。 空いた枠に元FC東京のエメルソンが加入して一定の結果を残したものの、すでに湘南の残留は厳しい状況となっており、清水エスパルス戦と川崎フロンターレ戦で6失点するなど、守備が崩壊することもあった。 守備の不安は攻撃にも伝染した。2009シーズンにJ2で13得点を挙げた坂本紘司(現GM)は、持ち前の攻撃参加がほとんどなく、J1で3得点どまりだった。 このシーズンは19位の京都サンガF.C.も大不振だったため、湘南が圧倒的な最下位だったわけではなかったものの、失点数は82で京都と22差がついており、なにもかもがうまく機能しなかった。
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