まったく歯が立たず…。J1でボロボロだった歴代チーム6選。あっという間にJ2へと落ちたのは?
徳島ヴォルティス(2014年) 2014シーズン成績:3勝5分26敗(勝ち点14) 監督:小林伸二 徳島ヴォルティスは、2013シーズンのJ2で4位となり、昇格プレーオフの末にクラブ史上初のJ1昇格を成し遂げた。しかし、1部の舞台はあまりにも厳しかった。 徳島はスタートダッシュで完全に失敗した。開幕戦でサガン鳥栖に0-5で敗れると、そこから9連敗。その間に挙げた得点はわずか2つで、徳島の自信はみるみる削がれている。 大きな補強なしに臨んだことも、結果的に良くなかった。新戦力の適応よりも、就任3年目の小林伸二監督の戦術浸透を重視した判断と言えるが、前年のJ2で4位だった徳島がJ1で対等に戦うのは厳しかったはずだ。 そんな中で獲得したクレイトン・ドミンゲスに10番を託して攻撃に迫力を持たせようとしたものの、こちらはハズレだったと言わざるを得ない。11試合に出て得点なしに終わり、夏にはFC岐阜に期限付き移籍となった。クレイトン・ドミンゲスは、当時柏レイソルで活躍していたレアンドロ・ドミンゲスの実弟。実際のところは分からないとしても、偉大な兄の「ブランド」に惑わされて獲得してしまった感は否めない。 シーズン前半戦でほぼ降格が決まってしまった徳島は、その後も勢い付くことはなく、第28節終了時点でリーグ最下位が決定している。17位と勝ち点17差、残留圏まで同22差という最終結果だった。徳島の3勝はいずれもアウェイで、初のJ1挑戦でホームのサポーターに勝利を届けられなかったことは、降格を覚悟していたとしても心残りだっただろう。
大分トリニータ(2013年) 2013シーズン成績:2勝8分24敗(勝ち点14) 監督:田坂和昭 大分トリニータは、2012シーズンのJ2で6位となって、昇格プレーオフで優勝し、4年ぶりにJ1に戻ってきた。しかし、1部で戦うにはあまりにも力不足だった。 当時の大分は財政難で、J1に昇格しても大型補強はできなかった。他クラブで出番が限られている選手で層に厚みを持たせるのが精一杯で、前年の課題だった得点力不足を解消するようなFWも獲得できないまま、J1に挑んでいる。190cmの長身FW小松塁は、新しいオプションになり得ると期待されたがうまくいかず、半年後にJ2のV・ファーレン長崎に期限付き移籍となった。 戦力に大きな上積みがなければ、大分はあくまでJ2で6位のチームであり、開幕から11試合勝利なしと苦しんだ。このシーズンはジュビロ磐田も不振で17位との差はあまりつかなかったものの、残留ラインの15位・ヴァンフォーレ甲府とは最終的に勝ち点23の差がついている。 J1で1シーズンを戦って白星はわずか2つ。これはJ1の歴史でワーストの記録だ。