早い者勝ちのFA市場が、マエケンに与える影響とは?
マエケンには西海岸のチームへの志望があるとも言われている。直行便があり、和食レストランが豊富など日本人にとって住みやすいと言われる西海岸の主要都市球団が争奪戦から撤退すれば、意中の球団に行けない危険性もある。 今年の市場はなぜ早いのか。レッドソックスのドンブロウスキー球団編成本部長は、その要因として、フロント人事の早まりによる“前倒し現象”を指摘する。 「我々は8月から新体制に切り替わり、9月の時点で補強ポイントなどオフのビジョンが明確になっていた。だから、オフに入ってすぐ実務に入ることができた」。 これまでは、フロント人事はオフになってからだったが、今年は7月にエンゼルスのディポトGM(現マリナーズ)が辞任。タイガースが8月にドンブロウスキーGMを解任するなどシーズン中の人事も多く、更に両氏ともシーズン中に次の球団に移籍が決まるなど、背広組も夏場に人事が始まる傾向が強まっている。 また、レッズ、アスレチックス、インディアンスなど現職のGMが球団社長に昇格し若いGMが就任するなど、今年は新任のGMが多いことから、出遅れないようにという意識が働いているという見方もある。ともあれ、争奪戦が“祭りの後”となる前に、マエケンのポスティング手続きが迅速に行われて欲しいものである。