ピエール瀧主演×小林且弥監督『水平線』本予告が完成 白石和彌監督からのコメント到着「大きな瀧さんの背中を撮ってくれてありがとう」
ミュージシャンで俳優のピエール瀧の主演最新作『水平線』の本予告が完成した。 本作は、福島県のとある港町を舞台に、大切な人ときちんとお別れできないまま立ち止まってしまった、ある親子の物語。主演の瀧は、震災で妻を失い、心に傷を抱えたまま、高齢者や生活困窮者を相手に散骨業を営む主人公・井口真吾を演じる。真吾の一人娘で、水産加工工場で働く奈生役には、テレビドラマ『his ~恋するつもりなんてなかった~』、『青葉家のテーブル』(2021)などに出演し、幅広く活動している栗林藍希。ほか足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲ら実力派キャストが共演する。 【動画】ピエール瀧主演×小林且弥監督『水平線』本予告 白石和彌監督のコメントも 監督は本作が長編映画監督デビューとなる小林且弥。小林監督は、2001年に俳優としてのキャリアをスタートさせ、主演映画『ランニング・オン・エンプティ』(2010)や『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(2010)、映画『あゝ、荒野』(2017)、テレビドラマ『レディ・ダヴィンチの診断』(2016)など多数出演。2021年に映像プロジェクト集団STUDIO NAYURAを設立し神奈川芸術劇場(KAAT)で舞台『象』(2022)を演出。また、オムニバス映画『無情の世界』(2023)では企画・プロデュースを手掛けるなどプロデューサー、演出家、映画監督と多岐にわたって活躍している。2013年に白石和彌監督『凶悪』で瀧が演じるヤクザの舎弟役で共演し、意気投合。自身初の監督作品となる本作へと発展した。 この度、解禁された本予告は、震災で妻を失い個人で散骨業を営む井口真吾の元に持ち込まれた、通り魔殺人事件の犯人の遺骨をめぐり、真吾に執拗に迫るジャーナリスト、一緒に暮らす一人娘・奈生との心の亀裂、と波紋が広がっていく様を映し出す。「死んだら終わり、ただの骨だ」と他者の骨を弔いながら自己と向き合う父親。「ほんのひとかけらだけでも母の骨が欲しい」と願う娘。大切な人の突然の不在にとまどい、埋めようのない寂寥感を抱える親子の複雑な心境が静かに胸に迫る予告編となっている。 3月1日からテアトル新宿、UPLINK吉祥寺、関西では3月8日からシネ・リーブル梅田、UPLINK京都、3月9日から元町映画館、名古屋は3月23日にシネマスコーレにて決定。ほか全国で順次公開する。 また、2月19日には、東京のメイン公開劇場のテアトル新宿で、主演のピエール瀧、小林且弥監督ほか主要キャストによる完成披露上映会の実施が決定した。 さらに、本予告の完成にあわせ、小林監督の主演映画『ロストパラダイス・イン・トーキョー』やピエール瀧と親交を深めるきっかけとなった共演作『凶悪』ほか、『孤狼の血』『死刑にいたる病』で知られる白石和彌監督のコメントが到着した。 ■白石和彌監督コメント 十数年前に出会った小林且弥の目を思い出す。意思が強く、それでいてどこか憂いのある目をしていた。人を見つめる優しい眼差しは、今も何一つ変わっていない。 失敗を許さない世の中で、再生の物語に魂を揺さぶられる。この物語は小林且弥の物語であり、ピエール瀧の物語であり、見る人の物語だ。 小林監督、大きな瀧さんの背中を撮ってくれてありがとう。