住民力合わせ御旅神事 布団太鼓、みこし練り歩き 若者ら舞奉納 神戸・淡河八幡神社
布団太鼓やみこしを担いで練り歩く「御旅神事」が６日、神戸市北区淡河町勝雄の淡河八幡神社であった。同神社の秋季例大祭の一環で、神事は２００年以上続く市無形民俗文化財。住民ら約３００人が行列をつくり、太鼓の音や力強いかけ声とともに、稲穂がなびくまちを進んだ。 【写真】御旅神事で鈴を使った舞を奉納する「舞姫」ら 神事は毎年秋に五穀豊穣（ごこくほうじょう）を願い、地域を４グループに分けて当番制で実施。しかし、少子高齢化などの影響で継続が課題となっており、同神社の足利國紀宮司（６９）は「祭りや土地を大切にする根本の気持ちは変えず、進化していくことが重要」と力を込めた。 神事では、装束姿の中学生や大学生ら４人が「舞姫」として鈴などを使った舞を奉納した後、布団太鼓を先頭に、中学生によるみこしやよろい武者姿の氏子らが行列をつくって神社を出発した。 布団太鼓は、担ぎ手が「ドッコイマカセ」と声を上げると、上に乗った小学生が「チョーヤサッサイ」と応える。担ぎ手が田んぼに足を取られたり、坂道で本体が大きく傾いたりする場面もあったが、「しっかり上げろ」「もっと右や」と全員で鼓舞しながら力強く練り歩いた。 舞姫として参加した大学２年生の女性（１９）＝北区＝は「（例年中学生が担う）舞姫を大学生の私がしたように、普段とは違う形でも祭りを続けていくことが大切だと感じた」とし「舞は緊張せずにうまくできた」と笑顔を見せた。（村上貴浩）
