F1オーストラリアGP

F1オーストラリアGPは、コース内だけでなくコース外でも、ハリウッドのセレブ、地元のスポーツ界の英雄がイベントに華を添えて、スペクタクルなイベントとなった。オーストラリアGPの会場であるアルバートパークには、日曜日のレースを観戦するために大勢の著名人が集まった。 2024年のオーストラリアGPには、レッドブルのホスピタリティを楽しむハリウッド俳優ザック・エフロンとサム・ワーシントンの姿もあった。テレビシリーズ、アントラージュで有名なジェレミー・ピヴェンは、パラマウントスイートでもてなしを受けていたようだ。一方、ブラックホーク・ダウンとハルクで知られ、サム・ワーシントンと同郷のエリック・バナは、ファンと交流し、F1イベントの雰囲気を満喫している姿が見られた。 クリケットやラグビーの選手、レアル・マドリードで活躍したことで知られるサッカー界のレジェンド、ミシェル・サルガドなど、さまざまな分野のスポーツスターやセレブたちも このイベントを飾った。熱心なF1愛好家でサインツ一家と親しいサルガドの出席は、カルロス・サインツに幸運をもたらしたようだ。最近虫垂切除術を受けたにもかかわらず、ハリウッドの脚本のような劇的な展開で2024年初勝利を飾った。 メルボルンでのイベントは記録的な観客を集め、レース当日は132,106人が参加し、週末の合計観客数は452,055人となった。手術からわずか16日後のサインツは、並外れた回復力を示した。彼はリズムを崩すことなく、最初のラップでマックス・フェルスタッペンに迫り、フェルスタッペンが2周目にミスを犯すと、サインツはチャンスをものにしてレースをリードした。 この勝利は昨年の日本GPから続いていたフェルスタッペンの連勝を阻止し、今季の重要な瞬間となった。サインツは今シーズンでフェラーリを離れ、現在メルセデスのルイス・ハミルトンが2025年からフェラーリに加入する。その発表があったのは今シーズンは始まる前だ。予選からレースまで支配したサインツは、チーム戦略を駆使してリードを守り、ジョージ・ラッセルのクラッシュ後のバーチャルセーフティカーの下で勝利を収めた。これはハリウッドの脚本にふさわしい復帰ストーリーだっただろう。 このイベントはマクラーレンにとっても成功したものとなった。ランド・ノリスは強力なパフォーマンスを発揮して3位表彰台を獲得。地元のヒーローであるオスカー・ピアストリは、チームメイトに道を譲らなければならなかったが、それでもチームのために貴重なポイントを獲得し、地元のファンを喜ばせた。 一方、セルジオ・ペレスとレッドブルにとっては厳しい1日となった。ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンがブレーキのトラブルでリタイア、ペレスはバイザーのティアオフがマシンのダウンフォースに影響を与えたため、困難に直面していたようだ。また、メルセデスも失望に直面していた。エンジントラブルによりハミルトンはリタイア、ラッセルは最終ラップでクラッシュしたため、このイベントでチームはポイントを獲得できなかった。 F1 4年目の角田裕毅は、成長とコントロール力を発揮し続け、チームメイトを上回り、ライバルのミスがもたらすチャンスを活かして今シーズン初ポイントをチームにもたらした。彼は既に鈴鹿で行われるの次のレースに照準を合わせており、さらなる強力なパフォーマンスに期待が高まっている。レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコの指示に従い、角田はメルボルンでのレースペースを向上させ、それにチームの優れたレース戦略が加わった。 「自分のパフォーマンスには満足している。安定したレースができた。」とレース後に角田は語った。 「戦略などもチーム側は完璧にしてくれた。自分も最終的にミスなくまとめられたから、良かった。」 「ポイントはもちろんだけど、ミスなく最後まで、やれる事を全てやって走り切るというのが1番重要だし目標だから、達成できたことは1番の自信につながると思う。」 「予選だけでなく、クリーンでいいレースがしたかったからね。このレースは、僕が今やっていることを続けるべきだということを証明するものだ。」 角田裕毅は、競争の激しいF1の環境の中で非常に重要な、ビザ・キャッシュアップRBチームに最初の6ポイントをもたらした。次戦、彼は日本GPで故郷のレースに良い勢いと、レースごとに良くなっていると思われるマシンで挑む。 鈴鹿グランプリに先立ち、東京では六本木ヒルズアリーナで「F1 Tokyo Festival」 が開催される予定だ。ドライバーの登場、マシンの展示などが行われ、レース週末に向けてエキサイティングなイベントになるだろう。