山田奈那子さんがデザインした奥出雲縁結びクッキー缶＝松原隼斗撮影

　島根県奥出雲町のブランド米「仁多米」の米粉を使用した「奥出雲縁結びクッキー缶」が、ＪＲ松江駅や町内の温泉施設などで販売されている。缶には、出雲神話に登場するスサノオノミコトが稲田姫にプロポーズするシーンが描かれ、注目を集めている。 【写真】ビッグカツがスイーツに?!　意外なレシピ 　◇ぐるなび社員と地元高校生が協力 　クッキー缶は、奥出雲町政策企画課で働く山脇聡一郎さん（３７）が考案した。山脇さんは、飲食店情報サイトを運営する「ぐるなび」（東京都）の社員で、地域活性化起業人制度を利用し、地域産品を使った商品開発などに取り組んでいる。 　デザインを担当したのは、京都芸術大の山田奈那子さん（１８）。町内にある県立横田高校の美術部員だった昨年、山脇さんから依頼された。「愛する人に愛を伝えることは神さまも人間も変わらない」と考えた山田さんは、スサノオノミコトが稲田姫の左手の薬指に結婚指輪をはめるシーンを描いた。 　向き合った２人を米の形でかたどるなど、デザインは上品で温かみのある仕上がりとなっている。山脇さんは「一生に一度の最も幸せで重要な場面を、最高の高校生に書いてもらえた。恋愛成就したい人へのプレゼントになってほしい」と期待を込める。 　クッキーは、仁多米ならではの甘さと口溶け感が特徴。１２個入り１４９５円で、５円（ご縁）のおつりがもらえる価格になっている。【松原隼斗】