キングレコード11年ぶり新人演歌歌手、小山雄大「道南恋しや」母への恩返し胸にデビュー
演歌歌手の小山雄大(21)が「道南恋しや」でキングレコードからデビューした。同社から演歌の新人が出るのは11年ぶり。 小山は札幌市の出身。2歳の頃、テレビで見た氷川きよしに魅了され、演歌好きに。4歳で三味線を弾きたいとせがんだが、まだ幼いため民謡を習うことに。 だが、「演歌歌手になりたいです」。民謡の先生に高らかに宣言したと後から聞かされた。 中学に入ると東京の作曲家、弦哲也(76)のレッスンに飛行機で通うなど、演歌歌手を目指し、まっしぐらに進んだ。 「スポーツもいろいろやりましたが、やっぱり歌が命でした」 東京の高校に進学し、勉強、レッスン、アルバイトと忙しい生活を送り、「本当にデビューできるのか」と不安もあったが、「弦先生を信じていました」。 昨年11月に、デビューが確定した。上京して5年。 「うれしくて、すぐに札幌の母に電話で報告し、『あきらめなくてよかったね』といってもらいました」 母一人子一人。支え続けてくれた。「道南恋しや」のカップリング曲「椿咲く島」の歌詞に「母さんごめんよ、心配かけて」という一節があるが、自分と重なり、初めて歌ったときは泣いた。 「母は、時間もお金もすべて僕に費やした。恩返しをしていきたい」 そんな思いを胸に、6月はキャンペーンで全国を回り、「道南恋しや」を熱唱している。(石井健)