“一番大事な試合”で予選落ち 渋野日向子は声震わせ「何もかも足りない」
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 2日目(23日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 厳選画像を大量アップ! 「AIG女子オープン」フォトギャラリー 渋野日向子の声が震えていた。「やっぱり一番大事な試合ではあったので、予選落ちっていうのは…。しかも、こういうスコアだったので。何て言っていいのか分からないですけど…。悔しいっていうひと言だけでは、なかなか表せないかなと思います」。通算14オーバー140位とカットラインから遠く離れた結果に無念さをにじませた。 全英女子自己ワースト「80」を喫した前日を含め、楽しみにしていた“聖地”セントアンドリュースで「何もできなかった」とうつむく。巻き返しが必須だったこの日、1番でバーディ発進した直後、2番から3連続ボギー。早々に週末の切符がかすんだ。「スタートホールはすごく良かったんですけど、(トータルでは)ショットも良くなかったですし、グリーン上も全然良くなかった。リズムに乗れる要素もなかったのかな」
前週に左股関節からでん部にかけて痛みを発症し、途中棄権。ショット練習の再開は今週の月曜19日まで見合わせていたが、「すごく治療はしてもらって、もうほぼ(痛みは)ゼロなんで。そこを気にすることはなかったですし、その影響ではないと思う。自分の調整不足、準備不足かなと思う」と首を振る。 フェアウェイにもアンジュレーションがあり、前足下がりなど複雑なライからミスする場面も散見。「ショットにあまり自信がなかった分、傾斜とかの対応が難しかったなと思うし、普通のショットも難しく感じた」。風やライといった状況にアジャストするだけでなく、ノーマルな一打にもいいイメージを持って臨むことができなかったという。
2019年にメジャー初出場初優勝を飾った大会であり、今年からはタイトルスポンサー、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の日本におけるブランドアンバサダーを務める。「気持ちは入るに決まっている」と話していた試合で、結果を求めてはやる心に自らの状態が追いつかなかったようにも映る。「ここまで(悪い状態)だと思っていなかったので、言葉が出ない。何もかもが足りないなと、なお感じます」 5大メジャーで今季唯一の予選落ちが、全英女子となったショックを隠せない。苦しかったシーズンの流れを一変させた6月「全米女子オープン」2位、「全米女子プロ」7位といった結果を自ら否定しかねないほどに。
「なんか『いいショットつかんだ!』ってUSオープンとかKPMG(全米女子プロ)では思ってましたけど、なかなかその後が続かなかったですし…。USオープンとかKPMGの結果があって良かったなって思える今年の成績かなと思いますし…。やらなきゃいけないこと、考えないといけないことはたくさんある。そうやってオフの前に課題ができるのはいいことと思って、この期間にしっかり練習できたら」。次週「FMグローバル選手権」はエントリーしておらず、悔しさを胸に次戦まで短い“オフ”を過ごす。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)