<春風と共に>選手紹介/11 天理・山田孝徳捕手/智弁学園・荒川翔太投手 /奈良
◇鋭く正確な送球持ち味 天理・山田孝徳捕手(2年) 強肩を生かした鋭く正確なスローイングが持ち味だ。「自分は目立たなくてもよいからチームのためにできることを」と考える。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 2019年春の県大会では2年生でマスクをかぶったが、好機で打てずに悔しい思いをした。「思い切ったプレーができていない」と問題点をチェックし、チームの強打者たちから打席に立つときのイメージを聞き取るよう心がけた。アドバイスを基に黙々とバットを振り続け「試合に出られれば、次こそは」と自信を深める。 智弁和歌山にいる中学時代の同級生は19年夏の甲子園を経験し、今回のセンバツにも出場する予定。「自分も負けていられない」と今日も必死に練習に励む。 ◇亡き父に恩返ししたい 智弁学園・荒川翔太投手(2年) 直球とチェンジアップで打者を揺さぶる左腕。「守備でリズムを作り、攻撃につなげたい」 2019年夏の甲子園はベンチ入りしたが、登板機会はなかった。秋の県大会3回戦・桜井戦では無失点の完投勝利。ところが中継ぎで登板した近畿大会準決勝・大阪桐蔭戦では1アウトしか取れず、「精神面での弱さが出て攻めの投球ができなかった」と振り返る。 1年生だった2018年6月、父泰治さんを交通事故で亡くした。夏の県予選の前だった。幼稚園の頃から野球を教えてもらい、高校で寮生活を始めてからも、困った時は父に相談していた。 「父には恩返しができていない。上の方から見てくれていると思うので、今度こそマウンドに立って頑張りたい」