ウクライナ軍、英国製の長距離ミサイル「ストームシャドー」をロシア領内へ初使用…英国も使用容認か
英紙フィナンシャル・タイムズなど複数のメディアは20日、ウクライナ軍が英製の長距離巡航ミサイル「ストームシャドー」(射程250キロ・メートル超)を使い、初めてロシア領内を攻撃したと報じた。これまで長射程ミサイルによる露領攻撃を容認していなかった英国が、米国に続いて方針を転換したとみられる。 【動画】「ストームシャドー」を軍用機に取り付ける作業
長射程ミサイルを巡っては、ウクライナ軍は19日に露西部に向け米国供与の地対地ミサイル「ATACMS」を発射したとされ、米国はトランプ次期政権でウクライナへの軍事支援が継続されるか不透明な中、テコ入れする狙いが指摘されている。英国は使用の容認を公表してはいないが、米ブルームバーグ通信は当局者の話として、北朝鮮兵のロシア派遣を受けた措置だと伝えている。
報道によれば、ウクライナ軍は今回、露西部クルスク州の軍事標的を攻撃した。ミサイルのものとみられる破片が同州マリイノで見つかったという。英紙ザ・タイムズはロシア側の情報として、発射されたストームシャドーは計12発に上ったと伝えた。死傷者など被害の詳細は不明だ。
英紙デイリー・テレグラフによると、ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は20日、ストームシャドーの使用について明言を避け、「我が国を守るためにあらゆる手段を講じている」と語った。一連の動きに対してロシアが反発を強め、対抗措置に出る可能性がある。