ヒットマンか 拳銃のようなもの押収 重要指名手配で逮捕の「絆会」幹部を送検 銃撃事件の背景「六代目山口組の分裂」潜伏先・仙台市のアパートは「法人契約」 逃亡の足取りも捜査
2020年、長野県宮田村で起きた銃撃事件で、重要指名手配されていた暴力団幹部の男が逮捕された事件の続報です。男が潜伏していたアパートから拳銃のようなものが押収されていたことがわかりました。警察は犯行に使われたものか調べています。 【動画で見る】絆会の「ヒットマン」とされる金容疑者
2日正午ころ、県内の警察署を出る車。 記者: 「金容疑者を乗せたとみられる車が検察庁に入りました」 その後、午後1時前に検察庁の支部に入りました。 1日、殺人未遂の疑いで逮捕された指定暴力団「絆会」幹部・金成行容疑者(55)。2020年9月、宮田村で暴力団関係者の男性のわき腹を拳銃で撃ち、殺害しようとした疑いが持たれています。
金容疑者はその後、逃亡。警察が全国に重要指名手配し、捜査していました。事件から3年以上たった1日、警察は潜伏先の仙台市内のアパートで金容疑者を逮捕しました。 記者リポート: 「金容疑者のアパートに長野県警の捜査員が家宅捜索に入ります」 捜査関係者によりますと、金容疑者は去年からアパートで暮らし、部屋は法人名義で契約されていたということです。 また、家宅捜索でアパート内から拳銃のようなものが押収されていたことが分かりました。警察は犯行に使われたものか調べています。 今回の事件、警察庁の露木長官は「六代目山口組の分裂を背景に起きた」と1日の会見で述べました。 警察庁・露木康浩長官: 「組織的な背景を含む事件の全容解明、対立抗争の解消に向けて努力していく」
2018年12月、指定暴力団「絆会」の前身・「任侠山口組」が上田市内で開いた会合。織田絆誠会長らが出席するなか、金容疑者とみられる男の姿もありました。 当時、一連の分裂や離脱もあり、県警は厳重な警備体制をとっていました。
山口組は2015年に分裂、神戸山口組が結成されます。その後、神戸山口組から離脱する形で任侠山口組・現在の絆会ができます。 宮田村の銃撃事件も、被害者の男性が別の組織へ移籍することをめぐるトラブルが原因とみられています。
捜査関係者によりますと、金容疑者は襲撃の実行役・「ヒットマン」とみられていて、警察は事件の経緯や逃亡中の生活などについても詳しく調べる方針です。