“掘り出し物” のスターに…阪神、ドラフト下位の一流選手6人
掛布雅之
投打:右投左打 身長/体重:175cm/77kg 生年月日:1955年5月9日 経歴:習志野高 ドラフト:1973年ドラフト6位 「ミスタータイガース」と称される掛布雅之は、ドラフト6位から主力にのし上がった。 習志野高では、2年夏に4番打者として甲子園の舞台を経験した掛布。縁あって阪神タイガースの二軍キャンプに帯同した結果、ドラフト指名につながり、6位という順位で入団を果たす。 同期入団の佐野仙好とのポジション争いを制し、1976年から三塁のレギュラーとして活躍。同年は打率.325と高打率を残すと、4年連続で打率3割を達成。 1979年は本塁打王(48本)に輝くなど、パンチ力も存分に披露した。1980年こそ故障に悩まされ成績を落としたが、その後は復活を遂げた。 1985年には打率.300、40本塁打、108打点と圧巻の数字。伝説の「バックスクリーン3連発」も飛び出し、21年ぶりのリーグ優勝、球団初の日本一に大きく貢献した。 打率3割を幾度となく達成したうえ、プロ通算349本のアーチを描いた掛布。阪神一筋で現役生活を全うした。
中野拓夢
投打:右投左打 身長/体重:171cm/69kg 生年月日:1996年6月28日 経歴:日大山形高 - 東北福祉大 - 三菱自動車岡崎 ドラフト:2020年ドラフト6位 昨シーズンは全試合に出場し、リーグ優勝・日本一に大きく貢献した中野拓夢も、ドラフト時の評価は決して高くなかった。 中野は、日大山形高で2年時にレギュラーを獲得し、同年夏の甲子園ではベスト4進出に大きく貢献。卒業後は東北福祉大に進学し、ベストナインを3回受賞するなど強い存在感を放った。 その後は社会人野球の三菱自動車岡崎に進み、主力として都市対抗野球大会にも出場。2020年ドラフト会議で、阪神タイガースへ6位入団を果たした。 下位指名とはいえ社会人経由ということもあり、即戦力としての活躍を求められた中野は、ルーキーイヤーに正遊撃手として135試合に出場。打率.273、30盗塁をマークし、新人ながら盗塁王のタイトルを獲得した。 翌年も結果を残し、ベストナインに輝いた一方、両リーグワーストの18失策を記録するなど、守備面での課題が残った。 昨季から二塁手にコンバートとなった中野は”不動の2番打者”として大活躍。全143試合出場で打率.285、164安打、20盗塁の数字で最多安打に輝き、ゴールデングラブ賞も受賞した。今季もさらに成績を向上させ、日本一連覇の原動力となれるか。