トランプが政権人事で「共和党エリート」たちを次々と粛清…!「ほめ殺し」の末に追放されたポンペオ元国務長官の「悲惨な末路」
昔の「仲間」を陰湿にバッサリ…!
トランプ氏は、共和党内の大統領候補予選でヘイリー氏と争ったが、彼女はトランプ氏を「権威主義者」「民主主義の敵」とこき下ろすことで、民主党支持者から好かれている反トランプ派の代表格だ。 米国第一主義とは正反対に国際協調やグローバル化を重んじることから、主に治安のよい郊外に住む高学歴で裕福な白人共和党員から支持されている。そのため、ポピュリストであるトランプ氏とは深い確執があるのだ。 一方のポンペオ氏は、米国の国益や実益よりも思想と理想を優先し、武力介入も辞さない対外干渉主義の「ネオコン」一派であると目されている。 さらに、党内大統領候補予選や本選の期間中に「トランプ氏は壊れやすいエゴの持ち主であり、共和党員は従うべきでない」などと批判を繰り返しており、そのために民主党支持者たちから「良識ある国防長官候補」「暴走しがちなトランプ氏のブレーキ役になることが期待できる」などと評されていた。 ヘイリー氏とポンペオ氏は第1次政権でトランプ氏に仕えたものの、思想的にはグローバリストでネオコンだ。そのためエリートの民主党支持者に人気がある。米国第一と戦争終結を掲げるトランプ次期大統領とは根本的に相いれない。 トランプ氏の盟友の政治顧問であるロビイストのロジャー・ストーン氏も、ポンペオ氏などを「民主党のスパイ」と見做し、「米国第一主義を台無しにする」と警戒する発言をしている。 第1次政権でヘイリー氏とポンペオ氏が入閣できたのは、当時のトランプ氏がワシントンで新参者であり、政治の仕組みをよく知らず、共和党主流派から人材を起用せざるを得なかったからだ。さらに、トランプ氏の米国第一主義を理解して共鳴する党内人材がまだ少なかったことも大きい。 トランプ氏のトゥルースソーシャルでの発言は、さらに深い「京ことば」的な含蓄がある。
ジワジワと追い詰めていく…
以前なら直情的かつ攻撃的に「ヘイリーとポンペオはごみだ!入閣させない!」とでも投稿しただろうが、今回は愛想のよい外交辞令を用いており、明らかな違いが見られる。 だが、よく考えればこちらの方が、直接的な言い回しよりもよほど怖い。なぜなら、トランプ次期大統領の人事の進め方に反語的で婉曲な「いけずさ」が出てきたからだ。 ポンペオ氏は第1次政権の終結後トランプ批判を繰り返していたものの、選挙戦の最終盤になって当時のトランプ候補の応援集会に顔を出すようになった。11月5日の投開票日の前日には、激戦州ペンシルベニア州の大都市フィラデルフィア近郊レディングで開かれた集会でトランプ氏に紹介を受けた。 トランプ氏は、「(ここに来ている)マイク・ポンペオを見てみろ。(以前は肥満であったのに)減量でこんなにハンサムになった。どうやってそんなにやせたんだい?」と聴衆に紹介した。 ポンペオ氏は第1次政権を去った後、体重が140キログラム近くの重度の肥満体になったことで一念発起し、食餌療法で半年間に40キログラムものダイエットに成功したと主張している。 以前とは違い、やせたことで大変精悍な雰囲気になっており、トランプ氏はそれをほめると同時に、「流行りのやせ薬を使ったのではないか」とうわさされていることを皮肉ったのだ。
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