野球で新たな日韓交友 1月、釜山の大学が宇部キャンプ【宇部】
韓国球界で投手コーチ・山本さんが橋渡し
韓国釜山の東義(トンイ)大野球部(文王植監督)が、来年1月から約1カ月間にわたって宇部市内でキャンプを行う。山陽小野田市出身で、野球韓国代表の投手コーチなどを歴任した山本一彦さん(63)が仲介役となり、関係者らと打ち合わせをしながら受け入れ準備を進めている。野球を通じて日韓友好の新たな舞台になる機会だと期待を寄せている。 山本さんによると、同大野球部は大学野球の名門で、1月7日~2月2日に市内に滞在する。一行は監督・コーチ4人、部員43人の計47人。練習は市野球場「ユーピーアールスタジアム」を利用する。11日には、中学生硬式野球チーム・宇部ボーイズや宇部鴻城高野球部のメンバーが、同大の部員と交流したり、山本さんの指導を受けたりする予定。宿泊にはココランドが協力する。 山本さんは、下関商高の投手として1979年の春の甲子園に出場。韓国でプロ選手となり、引退後はさまざまな国際大会で同国代表の投手コーチを歴任。来年からプロチーム、サムスン・ライオンズの2軍監督を務める。 きっかけは、文監督が両国の野球事情に精通する山本さんに、韓国よりも暖かい日本でのキャンプ先を相談したこと。山本さんがこの時期に長期間利用できることなどの条件で施設を探した結果、同スタジアムが候補に浮上。利用を打診したところ、市スポーツ協会などの全面協力で実現することになった。 山本さんは「無理を承知でお願いしたが、あっという間に話が進んで驚いている。宇部の関係者の皆さんが非常に協力的で感動した」と喜ぶ。他のチームからも相談を受けており、来年以降は宇部で毎年1、2月に韓国の複数の野球チームがキャンプをする可能性もあるという。 スタジアムでの練習は公開し、両国の友好を深めるため、市民の見学や応援を歓迎する。