日テレ、ドラマ制作の指針公表 「セクシー田中さん」調査結果受け「原作を尊重」【全文】
【モデルプレス=2024/07/22】日本テレビは7月22日、2023年10月クールに放送された連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんが死去した問題を受け、「日本テレビドラマ制作における指針」を公表した。 【写真】「セクシー田中さん」脚本家、芦原妃名子さんを追悼 投稿全文 ◆日テレ、ドラマ制作の指針公表 日本テレビは、「2023年10月期ドラマ『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子さんに、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます」とし「今回の事態を厳粛に受け止め、5月31日(金)に公表された『セクシー田中さん』調査報告書をふまえ、『ドラマ制作プロセス改善推進チーム』を組成し、添付の『日本テレビドラマ制作における指針』を原則として、適正なドラマ制作プロセスを構築し、実践してまいります」と発表した。 指針では「ドラマ制作の適正なプロセスの再構築」「安全・安心な制作体制の構築」「SNSの適切な運用と対策」「ドラマ制作に携わる人材育成の積極化」の4つを挙げており、「原作者・脚本家をはじめとするクリエイター、キャスト、スタッフ等、ドラマに携わるすべての関係者を尊重し、安全・安心な制作プロセスと体制の構築に努めてまいります」とコメント。なお、漫画や小説などを原作として映像化する際には「原作を尊重し、その世界観をより深く理解するよう努めます」としている。 ◆芦原妃名子さん死去「セクシー田中さん」など連載 芦原さんは1月26日に「セクシー田中さん」実写ドラマ版の制作陣との間に起きたトラブルを、自身のブログ及びXで明かしていたが、1月28日に一連のポストを削除。報道によると、1月28日から行方不明になっており、1月29日に栃木県内で死亡しているのが見つかったという。50歳だった。 同局はこれまでに、公式サイトを通じて「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。日本テレビとして、大変重く受け止めております。ドラマ『セクシー田中さん』は、日本テレビの責任において制作および放送を行ったもので、関係者個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願い申し上げます」などとコメントしていた。(modelpress編集部) ◆日本テレビドラマ制作における指針 日本テレビは、ドラマ制作にあたり、原作者・脚本家をはじめとするクリエイター、キャスト、スタッフ等、ドラマに携わるすべての関係者を尊重し、安全・安心な制作プロセスと体制の構築に努めてまいります。 ・ドラマ制作の適正なプロセスを再構築します これまでの制作プロセスを見直し、適正なプロセスを構築します。特に、漫画や小説などを原作として映像化する際には、原作を尊重し、その世界観をより深く理解するよう努めます。その上で、原作者と対面またはオンラインで直接会話するなどして、丁寧に時間をかけてコミュニケーションを取るよう努め、ドラマ制作にあたっての方向性や具体的な表現手法に関する相互理解を深めます。そのために、原則として、放送の1年前には原作側・ドラマ制作側で、ドラマ化の企画について基本的な合意が形成できるように努めます。これらに加え、関係者間におけるコミュニケーションの土台となる「ドラマ化にあたっての相談書」の提案、原作許諾契約書、脚本契約書の早期締結を行うなど、適正な制作プロセスの構築を目指します。 ・より安全・安心な制作体制を構築します これまでの制作体制や各スタッフの業務フローの見直し、および採用・社内外リソースの活用などにより、プロデューサーを始めとするドラマ制作に関わるスタッフの業務量や人員配置を最適化し、特定の個人に過度な負担が生じない制作体制を構築してまいります。また、丁寧かつ迅速な報告・連絡と制作プロセスの透明化により、上司が制作の進捗と問題点をより正確に把握し、適宜、相談、対処出来るようにします。 ・SNSの適切な運用と対策を行います SNS等、ソーシャルメディアの利用に関する注意点を定めた「日本テレビソーシャルメディアポリシー」の要点を社外含むドラマ関係者に周知徹底し、社内外から相談可能な窓口を設置します。また、トラブルに即時に対応するために、コンプライアンス推進室を中心にした「SNS危機対応チーム」を組成します。その上で、そうした事態が生じた際には、「SNS等による誹謗中傷からの出演者・関係者保護の手引き」に基づき、専門医や弁護士らの協力を得ながら速やかな事態の把握と収束をはかります。 ・ドラマ制作に携わる人材育成を積極的に行います プロデューサーを始めとする個々の制作スタッフに対し、ドラマ制作に必要なスキルや経験を十分に積ませる仕組みを構築するとともに、若手プロデューサーをベテランプロデューサーが補佐するなど、経験の少ないスタッフへのフォローアップ体制をより充実させてまいります。また、社内外講師による契約・SNS対策などの各種研修、原作者・出版社などとの意見交換、経験豊富なドラマプロデューサーが経験や知見を伝える講習会などの研修・育成プログラムを実施することで、適切な制作体制を構築することが出来るクリエイターを育成してまいります。 日本テレビは、 この指針を原則として、より丁寧なドラマ制作に努めてまいります。 以上 【Not Sponsored 記事】
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