「マクドナルドで働く姿」にZ世代が共感…トランプ氏の“バイト体験”は「オクトーバー・サプライズ」なのか【アメリカ大統領選】
「マクドナルドで働く姿」にZ世代が共感
「ドナルド・トランプのマクドナルド演出はZ世代に好評だった」(ニューズウィーク電子版10月24日) ニューズウィークは23日、市場調査会社「トーカー・リサーチ」に依頼してトランプ前大統領のマクドナルドでのふるまいについて世論調査を行った。その結果、若い世代の方が前大統領に好意的で、特にZ世代(1997年から2012年誕生世代)の39%が「とても好感を抱いた」「ある程度好感を抱いた」と答えていた。 Z世代は、デジタル文化の中で育ち、環境問題など社会課題への関心が高いとされ、成長重視のトランプ前大統領の主張とは相容れないと考えられてきたが、マクドナルドのキッチンで働く前大統領の姿は若年層の共感を呼んだのかもしれない。 ワシントンに本部を置くキリスト教系の法務組織ACLJのニュースサイトには、こんな論評記事も登場した。 「トランプ前大統領がエプロンをつけて、ペンシルベニア州郊外のマクドナルドのドライブスルーに出勤した。群衆はフライドポテトを提供する彼を気に入ったようだ。トランプ大統領の見事な行動は、再選の可能性を大きくするオクトーバー・サプライズだったのだろうか?」 リアル・クリア・ポリティクスが毎日まとめているトランプ・ハリス両候補の一般投票の支持率を見ると、前大統領がポテトを揚げた20日にはトランプ48.1%、ハリス49.2%で副大統領がリードしていたが、6日後の26日にはトランプ48.4%、ハリス48.3%と前大統領が逆転した。 この調査でトランプ前大統領がハリス副大統領を上回ったのは、副大統領が民主党の大統領候補に指名されて以来初めてだ。マクドナルドでの「ビックリ」が寄与していると言っても許されるのではなかろうか。 【執筆:ジャーナリスト 木村太郎】 【表紙デザイン・図解:さいとうひさし】
木村太郎