桐谷美玲「途中で投げ出さない」芯の強さで女優業に磨き
映画『恋する・ヴァンパイア』に主演する女優の桐谷美玲。今年の3月に7年かけて大学を卒業し、またデビュー10周という節目も迎える。女子大生を終え、女優業にますます磨きがかかる桐谷は、『恋するー』のほかにも主演映画の公開が控えており、今年が飛躍の年になる事は間違いなさそうだ。そんな桐谷だが、女優として自信に満ちあふれていたわけではないという。「最初は緊張ばかりで不安しかなかった。楽しむ余裕もなかった」と、ネガティブに捉えていた時期もあった。そんな桐谷を支えたのは「途中で投げ出さない」という芯の強さだった。
「不安ばかりで楽しむ余裕がなかった」
高校時代にスカウトされた桐谷は、2006年の映画『春の居場所』で女優デビュー。同時にティーン誌の専属モデルとして一躍注目を集めた。その後、映画やテレビドラマのオファーが次々と舞い込む。しかし高校時代、ラグビー部のマネージャーだった桐谷に演技経験は当然ない。 「わけのわからないままドラマや映画の現場に入って、全然わからないから当然監督にも怒られて……。毎日緊張していたし、ずっと不安ばかりで楽しむ余裕がなかった」と、女優として演じる仕事に戸惑いを覚える。 それでも「やらせていただけるのに『嫌だからやりません』は違う。自分の出来る限りの事はやらなきゃ」との一念で、オファーには応えた。だが「自分のセリフがあるのが嫌で、なければないほど喜んだ」と拒絶反応だけが肥大していった。
大学も女優も「辞めよう」と思ったことはない
それでも女優を「辞めよう」と思った事は一度もない。なぜなら「途中で何かを辞めるのは嫌な人なので」という。今春、7年かけて大学卒業を果たしたことも、その言葉に繋がる。“芯の強さ”に加え、大学は桐谷にとって心休まる場所でもあった。 「大学にいる時間が、自分にとってのリフレッシュの瞬間。大学の友達は、仕事の私ではなく普通の女子として受け入れてくれました。入学当初は友達なんかできないと思っていたけれど、一生付き合っていくだろうと思える人たちにも出会えた。だからこそ、卒業せずにフェイドアウトするのは嫌でした」と、遅れをとってでも卒業にこだわった理由を明かす