【秋の園遊会】さすがの久子さま!「お話の途中に失礼!承子さん」と絶妙な機転 招待者が感激した宮妃と女王の最高の「おもてなし」
「皇族方は、申し訳なさそうに招待者に視線を送りながらも短い会釈やひと言、ふた言交わして、急ぎ足で進んで行かれる。予定の退出時間はとうに過ぎており、皇族方のご様子もややせわし気でした」(報道関係者) そうしたなかで会場の注目を集めていたのが、高円宮妃の久子さまと長女の承子さまだ。 おふたりの並び順は、皇族方の最後尾。懇談も最後になるため、メダリストらとの懇談時間がほとんどないままに、会場の退出時刻が迫っていたようだ。 「毎度、恒例の……」 久子さまは、ほほ笑みつつ招待者らへこう声をかけながら、歩を進める。そのとき、招待者の列の後方に、フェンシングの選手らの姿を見つけた久子さまは、すこし離れた場所でメダリストらと会話を始めようとしていた、承子さまへ声をかけた。 ■「承子さん、承子!」と久子さま 「お話の途中に失礼。承子さん、承子!」 気づいた承子さまが、久子さまの方へふり向く。 「こちらにフェンシングの皆さんがいますよ」 久子さまの夫、故・高円宮さまは「スポーツの宮さま」と呼ばれ、サッカーをはじめ、さまざまなスポーツの振興に尽力した皇族。その遺志を継ぎ、久子さまは、サッカーやハンドボール、バドミントン、フェンシングなど10を超える競技団体の名誉総裁を務めている。 承子さまに呼びかけたものの、退出時刻は、とうに過ぎている。 「母がお世話になっています!」 承子さまは、フェンシングの選手らに向かって大きな声であいさつをすると、ぺこりと頭を下げた。 残されたギリギリの時間まで、招待客に礼をつくそうとするおふたりを、周囲のひとたちは、にこやかに見つめていた。
園遊会の会場にいた招待客のひとりは、こう話す。 「園遊会の招待者には高齢の人間も多く、地方から泊りがけで出席したひとたちも少なくありません。高円宮家のおふたりは、話す時間はないがあいさつだけでも、と最後の最後まで気を配ってくださった。そのお気持ちは、会場にいた人たちに伝わっています」 久子さまといえば、流暢な仏語と英語で東京の魅力を発信し、東京への五輪招致を強力に後押しし、その確かな語学力が絶賛された。 英国の高校を経て、ケンブリッジ大学ガートン・コレッジを卒業。英語の著書を出す一方で、伝統工芸品の「 根付 ( ねつけ ) 」の収集家であり、野鳥観察にも造詣が深く、「とにかく多才で、国内外問わず評価が抜群に高い方」(元大使経験者) 最後の瞬間まで、気を配る姿に、「さすがは久子さま」、といった会話も聞こえてきたという。おふたりが、赤坂御苑の会場を退出したのは、午後3時20分だった。 (AERA dot.編集部)