バラのまわりにグラウンドカバープランツを植えるとよい理由
グラウンドカバープランツは、地面を覆うように育つ植物のこと。バラのまわりに植えると見栄えがよいのはもちろん、バラの健康面にうれしいことも。『趣味の園芸』5月号のバラ特集では、数多くのバラや宿根草の世話をしているガーデナーの村山弥乃里さんに、バラに使うときのヒケツや、おすすめ植物を教えてもらいました。その中から、グラウンドカバープランツを使う3つのメリットについて、抜粋してお届けします。 グラウンドカバーにできる植物
【メリット1】バラを美しく見せる
バラの周囲の露出した地面をグラウンドカバープランツが隠し、バラの花を引き立ててくれます。また、つなぎ役としてバラとほかの植物をなじませ、雑草の繁殖を抑える効果も。
【メリット2】暑さや乾燥対策になる
グラウンドカバープランツを植えることで、夏の地温上昇が抑えられ、暑さでバラの根が傷むのを防ぎます。また水分の蒸発による乾燥から守る役目もあります。
【メリット3】バラの病気を防ぐ
バラの葉は雨の泥はねで病気に感染することが。グラウンドカバープランツはそんな泥はね防止にも活躍。特に黒星病予防に効果的です。また、病気を引き起こす要因になる土ぼこりが花や葉につきにくくなります。
ほふく性の強いものは避ける
バラは肥沃な土で育てるため、ほふく性の強い植物を植えると成長が早まり広がりすぎてしまいます。バラだけでなくほかの植物の株元を覆い隠し、日照不足や蒸れの原因になることも。また、切り戻しや間引きなど、こまめな管理が必要になります。ほふく性の強いものは避けましょう。
バラによく似合う宿根草で人気のネペタ。草丈は品種によって高低差があり、なかには小型のバラより高くなるものも。ファーセニーのように、小ぶりのタイプはオールマイティー。どんなバラにもよく似合います。(撮影/丸山 滋)
村山弥乃里(むらやま・みのり)/ガーデナー 園芸店勤務後に長野県軽井沢の自然豊かなガーデンのヘッドガーデナーに。バラ約400品種、宿根草約300種類など、さまざまな植物を管理。本来の樹形を生かして生き生き育ったバラに宿根草を混植させた眺めにはリピーターが多い。好きなバラは「アッシュ・ウェンズデイ」とノイバラ。ガーデナー ◎村山さんがヘッドガーデナーとしてバラや宿根草の植栽を手がける庭 軽井沢レイクガーデン 【所在地】長野県北佐久郡軽井沢町大字発地342-59 【2024年の開園期間】4月19日(金)~11月4日(月)予定 【2024年のローズシーズン】6月14日(金)~7月7日(日)予定 ●『趣味の園芸』2024年5月号 特集・バラとずっと「バラが喜ぶ グラウンドカバープランツ」より